千葉が「ドローン特区」に。Amazonの空輸サービスは実現するのか?

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2015年12月29日 11:40  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

ドローン規制が進められている一方で、それを商業利用しようという動きも活発化している。

現政権は、ドローンの規制と活用のバランスに苦心しているようだ。先ごろ施行された改正航空法も、国土交通省の許可さえあれば、禁止事項を解除できるという柔軟性に富んだものだ。

そんな中、我が国の政府は全国の主要都市を“国家戦略特別区域”に指定した。

都心と海を挟んだ千葉市もその指定を受けた。同市では特にドローンの商業利用を模索するという。

法人向けの規制緩和へ


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千葉市は都会だ。言い換えれば“人口密集地”である。

本来、人口密集地にドローンを飛ばす場合は、飛行ごとに国交省のお墨付きがなければいけない。どこにどういう目的で飛ばすのかを申告する必要がある。

だが、国家戦略特別区域では、そうした許可申請が大きく緩和される。その詳細はまだ検討中ではあるが、一番実現性の高い緩和策は“飛行毎の申請の免除”である。

もちろん、2015年上半期のニュースを騒がせた“ドローン少年”のように、誰しもが勝手にドローンを飛ばして空撮するということはできない。

だが、法人がドローン利用業者として国に認められれば、あとは決められた枠組み内で自由にドローンを飛行させられる、という形に落ち着くのではないだろうか。

Amazon参入へ向けた課題

“ドローン特区”千葉市には、Amazonがドローン宅配業者として参入すると言われている。

だが、実のところ、この「Amazon参入」という報道には各メディアでバラつきがある。すなわち現状は構想の枠を出ていないようで、千葉市が決定事項を発表するまでは、若干の時間を要するらしい。

また、ドローン宅配の事業化へ向けた試験も行わなくてはならない。我が国は、南北に細長い山がちの島国で、アメリカ本土とは気象条件が違う。

千葉市の場合は浜風がドローンの飛行にどのような影響を及ぼすのか、まだ未知数だ。

そういったこともあるから、今回の報道を受けて「ついに日本でもドローン宅配が!」と喜ぶのは早計だろう。

しかしそれでも、千葉市で行われようとしている取り組みは“新産業の創生”に向けた大きな一歩であることは間違いない。

【参考・動画】

※ 世界初「ドローン宅配」千葉で!? アマゾン参入へ(15/12/15) – YouTube

【画像】

※ Chesky / Shutterstock

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