アメリカ合衆国・東海岸最大の都市、NY(ニューヨーク)。
そのど真ん中にあるメイン通りのひとつ『ブロードウェイ』を今、長い公園にしようというプロジェクトが話題になっている。
イギリスの建築&デザイン情報WEBサイトde zeenによると、プロジェクト名は『Green Lineコンセプト』。デザイン&建築会社のパーキンス・イーストマン(Perkins Eastman)が提案しているものだ。
ブロードウェイに「Green Line」を
提案の主な内容は、
「ブロードウェイのうち、セントラルパークの南東にあるコロンバスサークルから、南のユニオン・スクエアまでの40ブロック(区画)間を、歩行者や自転車のための緑豊かな公園にする」
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というもの。要は、都市中心部に長いグリーンベルト地帯を形成する、といったイメージだ。
公園内は、基本的にクルマやトラックは通行禁止。許可を受けた救急車などの緊急車両のみ通行できる。
ご存じの通り、ブロードウェイは、NYがあるマンハッタン島を20km以上南北に走る大通り。数多くのミュージカル劇場やタイムズ・スクエアがあることで有名な、NYで最も有名なストリートのひとつだ。
提案されているエリアには、他にも
■ユニオン・スクエア ■マジソン・スクエア ■ヘラルド・スクエア
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などの有名スポットもある。
それらを含めた約2.3マイル(約3.7km)もの長い区間を、全て公園にしてしまう……かなり壮大な構想だ。
排水システムの改善にも貢献
パーキンス・イーストマン社のジョナサン・コーン社長によると、『Green Line』のメリットは次の通り。
■1:都市とマッチする新しい緑の保養スペースとなる ■2:プレミアムなエリアになり、周辺にある不動産の価値が上がる ■3:排水システムを改善できる
最近NYでは、大雨や雪解け水などにより、大量の水がブロードウェイにあふれ出すことが問題になっている。
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上の3は、この問題に対し、ブロードウェイに敷いてある(アスファルトなどの)舗装材を剥がすことで、雨水などを地面に吸収させられる=排水が改善する、ということだ。
1は、緑が増えれば人間の健康や精神面でプラスになる、ということだろう。
2は、まぁこのエリアに土地を持っている人や一部の富裕層向けの話だな。
NYでは、最近、古い高架貨物線を利用した空中緑道の『ハイライン』や、地下公園の『ローライン』(写真下)など、様々な工夫で公園施設が増えている。
今回の『Green Lineコンセプト』も、街に緑が増える=環境改善になることは確かだ。 実現すれば、緑の中を歩いてミュージカル鑑賞やタイムズスクエアへ、なんてことに。
まだ、提案の段階なので、実現するかどうかは不明だが、そんな景観も乙かも。
日本で言えば、東京の渋谷や新宿のメイン通りが緑一色となり、年中歩行者天国になる……ってイメージかな。
【参考・画像】
※ Perkins Eastman proposes turning New York’s Broadway into long park(de zeen)