自動車用機器の大手、独ボッシュが米ラスベガスで、1月6〜9日にかけて開催される『CES2016』に、未来のユーザーインターフェースを提案する。
クルマとインターネットを繋いだ“コネクテッドカー”をベースに、より安全で効率的な運転を可能にするとしており、デモカーのインパネやセンターコンソールは、全てデジタルディスプレイ化されている。
『コネクテッド インフォテインメント』は走行中以外にも、ドライバーをナビゲート可能で、ドライバーはオンラインサービスやスマートフォンアプリにアクセス したり、あたかも隣に座る同乗者に話しかけるように、ジェスチャーと音声による操作も可能。
また、スマートハウスに接続すれば、空調システムやセキュリティーシステムなどを、外出先の車内から操作可能となり、宅配便の決済までこなしてくれる。
オートパイロット機能については独、米に加え、日本の高速道路でも既に公道試験を開始しているそうで、2020年を目処に「ドライバーの役割と責任を全て肩代わりする」高度な自動化システムを実現する予定とのことだ。
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従来のスイッチと同じ操作感が得られるディスプレイ採用
そして注目されるのが、同社が昨年11月10日に『CES2016イノベーションアワード』を受賞した『ハプティックタッチスクリーン』だ。
独自のインタラクティブ方式が採用されており、ディスプレイに触れると、ビジュアルと音声だけでなく、ハプティック(触覚的)なフィードバックが得られる。
外観上は通常のディスプレイと変わらないが、ボタンや機能の違いがわかるよう、タッチスクリーン上でそれぞれ異なる感触を感じ取れるようになっている。
これによりドライバーは運転中も道路から視線を逸らさず、画面上の情報を目で見なくてもブラインド操作が可能になると言う。
高齢者の逆走防止に対応
一方、高速道路などでは高齢者による逆走が問題化しおり、逆走事故の1/3が500m走行後に発生していることから、ボッシュではクラウドベースで10秒後に、ドライバーに逆走を警告できるシステムの開発を進めている。
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将来的には渋滞や工事現場、事故の場所に関する情報がインターネット経由でリアルタイムに伝わり、危険となりえる場所を事前に把握したり、コーナーの周囲を見通せるようになる見込みとか。
クルマが自動で駐車スペースを探索
ボッシュでは、全自動駐車システム『バレットパーキング』機能を開発している。
この機能は、駐車場の空きスペースを探す作業をドライバーに代わって行うだけでなく、車両を自動で駐車させることも可能。
ドライバーは駐車場の入口で車両から降り、スマートフォンアプリから車両に駐車スペースを探すよう指示するだけで、操作が完了する。
また、同操作により、ドライバーが降車した場所に車両を呼び戻すことも可能。
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路面に埋め込まれたセンサーから、空き駐車スペースに関する最新情報が提供され、駐車場のインフラと車載センサーシステム間の相互ネットワー クにより、車両が何処へ進むべきかを判断する。
“コネクテッドカー”の実現により、こうした一連の機能が現実化する日は近そうだ。
【参考・画像】
※ ボッシュの技術により「コネクテッドカー」がパーソナルアシスタントに – BOSCH
※ CES2016
【動画】