次世代環境車「PHV」増強を急ぐホンダ、米GMとの共同開発を深化

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2016年01月10日 11:40  FUTURUS

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FCV(燃料電池車)の本格普及を前に、次世代環境車として本命視されているPHV(プラグイン・ハイブリッド車)。

欧米の排ガス規制強化を前に、海外メーカー各社が既存モデルのバリエーションの一つとして、PHVを組み入れる動きを活発化させている。

PHVで先鞭をつけたトヨタ自動車も、年初の組織変更で“PHVシステム開発部”を新たに設置して開発を本格化させる構えだ。

実は、国内販売が増税などで足踏みするなか、主力市場となっている米カリフォルニア州において、一定台数以上販売するメーカーに課している排ガス規制“ZEV”(Zero Emission Vehicle)のカテゴリーから、HV(ハイブリッド車)が2018年モデル以降ドロップされるため、PHVでの対応が急務になっている。

ブランド間の協業が世界規模で加速

そこで、PHV専用部品追加による、車両価格上昇を抑制すべく、プラットフォームの共通化や、部品レベルからブランド間で共同開発することで、スケールメリットを活かそうとする動きが活発化している。

昨年10月には、ホンダの八郷隆弘社長がFCVの共同開発で2013年に提携した、米GMとの関係をさらに発展させる考えをほのめかした。

2018年にPHVを北米向けに投入すべく、GMとの協業を本格化させているそうだ。

これまで長きに渡って“一匹狼”を貫いて来たホンダだが、時流はトヨタとBMWや、日産とダイムラー、フォードの事例のように、次世代環境車の開発におけるアライアンスが、世界規模で加速している。

ホンダがPHVで先行する米GMと包括提携か?

そうした中、最新情報によるとホンダがGMとの包括提携に向けて最終調整に入っていると言う。

同社は、PHVを次世代環境車の主軸にする理由を「ガソリン車に一番近く、犠牲を払うことなく置き換えられる」としている。

PHVは、HVよりもバッテリー搭載量が多く、モーターのみでの航続距離が50km以上と長いのが特徴。

ちなみに、提携先のGMはシボレーブランドから、モーター走行距離を80km程度にまで伸ばしたPHV、2代目『ボルト』を既に発売している。


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トヨタも昨年12月に発売した新型プリウスに続き、今秋には航続距離を倍増させたPHV版を投入する動きがあるようで、PHVによるエコカーの覇権争いが予想されている。

こうした流れから、ホンダが既にFCV開発で提携しているGMとの関係を深めるのは有る意味で自然な流れなのかもしれない。

今後ホンダは電動車両の開発に留まらず、IT関連や自動運転の分野でもGMとの協力関係を築くとの見方も有るようだ。

【参考・画像】

※ ホンダ・GM提携拡大へ調整、PHVも共同開発 – 読売新聞

※ GM、ホンダとの提携拡大へ – 日経Automotive

※ ホンダ、PHVをエコカーの主役に 18年に北米で発売 – 朝日新聞

※ HONDA USA

【動画】

※ Nuevo Chevrolet Volt 2016. – YouTube

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