【CES 2016】え?3Dプリンターで出力したこれって、材料は小惑星?

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2016年01月15日 21:00  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

人類が宇宙での活動を広げるならば、現地調達の素材で、ロケットや建築物の部品などを作れるようになる必要があるかもしれない。

そんなことを実現できる日を予想させるオブジェが、1月6日〜9日にラスベガスで開催された『国際家電ショー(Consumer Electronics Show:CES)』で公開された。

そのオブジェ、なんだか複雑な部品のようだ。ロケットの部品のようでもあるし、宇宙基地のミニチュアのようでもある。

しかし、注目すべきはその素材なのだ。

なんとこのオブジェ、隕石を材料にして3Dプリントされたものだった。

小惑星を素材に3Dプリントしたオブジェ

その幾何学的な形状のオブジェは、米国のPlanetary Resources社と3D Systems社が協力して作成したものだ。

その注目点は、このオブジェの素材が小惑星であることと、3Dプリンターで出力されたことだ。

本物の小惑星を粉砕して粉末にした素材を、『ProX DMP 320』という金属3Dプリンターで出力して形状を作り上げた。

しかも、この3Dプリンターは、無重力状態でも金属の粉末をレーザーで溶解して形状を出力することができるはずだという。

つまり、宇宙で何か部品が必要になったときでも、わざわざ重たい金属の素材を地球の重力から脱出させて、持ち出さなくても良いことになる。

宇宙空間に漂っている、小惑星や惑星から鉱物資源を調達することを、可能にするかもしれないのだ。

まぁ、採掘技術や粉砕技術など、課題はあるものの。

宇宙でも現地調達が行われる日が来るかも

ちなみに、今回使われた小惑星とは、アルゼンチンのチャコ州で発見された『カンポ・デル・シエロ隕石』のことだ。

『カンポ・デル・シエロ隕石』は、1576年にクレーターが発見され、1969年になって総重量37,000キログラム(!)の隕石として発見された。

小さな破片は、パワーストーンやアクセサリーとしても販売されている、メジャーな隕石だ。

鉄92.5%、ニッケル6.68%の他にコバルトを含んでおり、様々な用途が考えられそうだ。

いつか、人類はロケットや宇宙基地などを、宇宙空間や惑星の大地などから現地調達した、鉱物資源を利用して作るようになるかもしれない。

【参考・画像】

※ Planetary Resources & 3D Systems Reveal First Ever 3D Printed Object from Asteroid Metals – Planetary Resources

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