スマートフォンを開けば何でも読める時代になってきた。ある人はニュースやゴシップを読むだろうし、ある人はマンガや小説を電子リーダーとして読むだろう。
これだけスマートフォンで読むものが増えてきているのに、一向に改善されていない分野がある。
それは点字の読み物だ。これだけ“リーダー”と呼ばれるデバイスが増えてきているのにもかかわらず点字に関するデバイスは存在しない。
そこに目を付けたのが、アメリカのオモドレーン教授だ。
リアルタイムで点字が浮き上がるデバイス
同教授とミシガン大学が、共同で研究を行っているのが“点字版Kindle”ともいえるデバイスだ。
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このデバイスには『マイクロ流体ディスプレイ』と呼ばれる、空圧式の触覚ディスプレイが採用されている。
指で文字を追うごとに、ディスプレイには新しい点字が浮かび上がり、ページをめくることなく読むことができる。この仕組みに関しては、以下の動画も参考にしてほしい。
これまで、リアルタイムでリフレッシュする点字ディスプレイは原価で4,000ドルもしていたが、シリコンを使用することによって、安価に製造できるようになったとのこと。
開発が上手く進めば、小売り価格で1,000ドル程度になると予想される。
ちなみに開発のキッカケとなったのは、同教授自身が視覚障害を持っていることによる。主な研究は触覚タッチや音楽のパフォーマンスなどを専攻としており、そのようなバックグラウンドから今回のデバイスを開発する至った。
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同教授によれば「点字デバイスが発達することによって、科学や数学などの科目も、視覚障害を持つ方々がよりアクセスしやすくなるだろう」との目論みを述べている。
技術の発達によって障害を乗り越える日が近づくことだろう。
今後の躍進を注目したいプロジェクトである。
【参考・画像】
※ A Kindle for the blind? U.S. researchers working on an affordable Braille tablet – DIGITAL TRENDS
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※ Refreshable Braille Device | MconneX | MichEpedia – YouTube
【動画】
※ Refreshable Braille Device | MconneX | MichEpedia – YouTube