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靴やタイヤが「滑り」を予告?接触しただけで滑りやすさを検出するセンサを東大で開発

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2016年01月27日 18:10  FUTURUS

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FUTURUS

写真FUTURUS(フトゥールス)
FUTURUS(フトゥールス)

「ここ、滑るから注意してね」

そんな警告を発する靴や車が将来できるかもしれない。

これまで、実際に滑らせてみてから、その滑りやすさを計測するセンサは存在した。だから、実際に「滑るよ」と警告を発したときには既に滑っている状態だった。

しかし、この度東大が開発したマイクロ触覚センサは、接触しただけで、滑る前に滑りやすさを検出することができるという。

いろいろと応用できそうな技術ではないだろうか。

滑る前に滑りそうだと分かるセンサ

我々の皮膚は、非常に高度なセンサを持っている。そのため、素足で濡れた風呂場のタイルに触れるだけで、滑らなくても「あ、滑りそうだな」と感じる事ができる。

また、物を掴みあげようとしたときも、指先が触れるだけで「あ、滑るかも」と注意して落とさないように掴むことができる。

これは、皮膚が対象物に触れたときに、その対象物の表面の静止摩擦係数の違いを検出しているからだという。

しかし、このような感覚をセンサが検出することは難しかった。これまでにあったのは、実際に滑ることで、初めて摩擦係数を計測するセンサだったからだ。

これでは、滑ってみるまでは「滑りそうかそうでないか」が分からないのだ。

そこで、この研究では、応力やたわみによって電気的な抵抗値が変わる高い“ピエゾ抵抗効果”を持ち、高感度で歪みを検出することができる“n+型シリコン”をゴム材料中の複数点に配置する方法が試された。

“n+型シリコン”は、リンイオンなどの不純物を高濃度に添加したシリコンだ。

この技術によって、表面に押しつけただけで静止摩擦係数、つまり滑りやすさを検出するマイクロ触覚センサを実現したのだ。

もう少し仕組みを説明すると、開発されたマイクロ触覚センサが物体の表面に押しつけられると、センサ全体が滑らなくても、ゴムの端が変形して移動するため、その変化の大きさによって、静止摩擦係数が分かるのだ。

つまり、ゴム中に配置されたn+型シリコン素子が、変形した度合いを滑り量として検出する仕組みとなる。

滑りを検出するセンサの応用範囲

それでは、このセンサがどんな役に立つのだろうか?

応用先はいろいろと考えられる。

まず、滑る前から、滑りそうな所に足を踏み入れたら“警告する靴”を作ることができる。

警告だけでなく、靴底の形状を変えたりスパイクが飛び出させたりする仕組みもアリだろう。

また、タイヤにこのセンサが搭載されていれば、運転手に警告したり、自動運転しているコンピューターが、運転方法を変えるための判断材料にできるかもしれない。

更に、ロボットに応用すれば、足裏にこのセンサを搭載することで、滑りやすいところでは滑らないような歩き方に変え、転倒しないロボットを作ることができるかもしれない。

ロボットの指先にこのセンサを埋め込めば、滑りやすい素材の物体を掴むときには握力を増やしたり、もう片方の手を添えるなどして、ロボットが慎重さを身に付けることになるかもしれない。

今回のマイクロ触覚センサの開発成果は、一見、地味な開発に見えるかもしれない。

しかし、未来を切り拓く、画期的な製品開発を促す可能性を孕んでいる。

【参考・画像】

※ 東大、接触面の静止摩擦係数を検出するマイクロ触覚センサーの開発に成功 – 日経

※ emin kuliyev / Shutterstock

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