【未来探訪#008】DMM.make AKIBAが2020年以降の「ものづくり」を大予想!

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2016年01月27日 21:00  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

※ 前回の【未来探訪】はこちら 【未来探訪#007】便利さが普及のカギ!DMM.make AKIBAが考えるIoT http://nge.jp/2016/01/21/post-128736

3Dプリンターをはじめとする、IoTを中心としたハードウェア製品を作る機材が格安で使えるがDMM.make AKIBA。

個人や少人数のスタートアップなど、日本の新しい“ものづくり”を目指す人たちをサポートする、新しいカタチのワークスペースだ。

そんなDMM.make AKIBAに聞く未来予想図。第3回目となる今回は、2020年以降、IoTがどのように社会に浸透していくか? などついて迫ってみる。

今回も、お話はDMM.make AKIBA総支配人の橋場光央氏(写真右)と、同スペースのエバンジェリスト岡島康憲氏(写真左)にお聞きした。

ナノロボットの技術に注目!

今、日本はもちろん世界的に、IoTなどがもたらす2020年以降の社会的変化について話題ですが、この辺りはどうお考えですか?

岡島氏、

<ビッグデータやAI、ロボティクスなど、様々な要素技術の研究が行われていますが、中でも注目したいのは「ナノロボット」ですね。

例えば、机がナノサイズのロボットの集合体でできていれば、高さや長さなどサイズを自在に変えることが可能になります。 余談ですが、映画『ターミネーター2』に出てくる液体ターミネーター(T-1000)なんかも、考え方としてはナノロボットがベースだと思うんですよ。

たくさんの小さいロボットを同時に動かすことで、あんな動きができる(笑)。複数のロボットを協調動作させ同時に動かす研究は、今いろんなところで行われていて、ビルを立てたり、家具を動かすといったことが検討されています。

で、そういった研究から、さらに2020年頃には、ロボットを小さくして同時に動かしましょう、といった研究もなされてくるはず。

いずれにしろ、技術的な面で重要なキーワードとなるのは「現実世界をどうプログラミングするか? 」。その第一歩として出てきているのが、今のIoTだと思います。>

DMM.make AKIBA12

スマートホームの時代が到来!?

橋場氏、

<現実的には、生活そのものはさほど変わらず、裏ではいろんなものが動いているようなイメージになるでしょうね。>

岡島氏、

<黒子みたいな感じですね。特に、直近で出てきそうなのは、家電とか家具などにセンサーが付いて、それぞれ協調し合うといった技術ですね。

例えば、僕が仕事を終えて「帰るぞ〜」という時に、家にある給湯器、時計、天気予報デバイスなど、様々なものがコミュニケーションをとりながら 「じゃ、俺これやっとくわ」「じゃ、俺はこっち」 みたいに、機械全体が協調して僕をもてなしてくれる。今のスマートホームがより進んだカタチと言えるでしょう。

ビッグデータなど、こういったことに繋がるコア技術の研究開発が現在進んでいるので、このようなサービスは比較的早い段階で登場するでしょう。そうした製品の登場に対する期待感が社会全体としてふくらんだ時に、

「こういったものを作れば便利かも。あっ、DMM.make AKIBAで機材が安く使えるから作ってみるか。ここって売るのもサポートしているから相談してみよう」

という流れができるといいですね。

DMM.make AKIBA13

その「売るサポート」についてですが、現在行われているECサイト(DMM.make STORE)も含め、販売について今後どのようなことをお考えですか?

岡島氏、

<我々の目標の一つに、“ものを作ることが生業(なりわい)になればいい”ということがあります。そうなれば、継続的にもの作りができる。

特に、ハードウェアを作るのには、お金が掛かる。なので、スタートアップなどの場合は、 「最初のロットを作り売って、お金が入ったら次が作れる」 といった流れになることも多い。継続的にお金が入る仕組みがある方が、ものが作りやすい。

今はまだ、作った製品を日本、もしくは世界で売るということしか手段がありませんが、例えば レンタルサービス 広告を入れる といった感じで、インターネットと同じように、マネタイズのバリエーションを増やすことも必要。

僕らでもいろいろ検討して、サポートしたいとできればと思っています。“ものづくりを生業にする”お手伝いの一環ですね。>

th_DMM.make AKIBA10

生産プロセスのモジュール化で作り手が増える

岡島氏、

<いずれにしろ、まずは作る人を増やすのが肝心です。 それについては、生産プロセスのモジュール化も、カギになると思います。今までは、自分の足で工場などを探し、プロトタイプや製品を作る必要がありました。

それが、今後は例えば、

ウェブで作りたいものを入力 ↓ ポストすると5秒で担当者が出てきて(担当者自体がAIの場合もありうる) ↓ これを、これくらいの数や期間で作りたいと相談 ↓ 納期や見積もりが出てきて ↓ 製造後、Amazonの倉庫などに納品 ↓ Amazonアカウントで販売

といった流れができるといいですね。そうなれば、高校生がIoTデバイスを作って売る、みたいなこともあり得る。

こういった、生産プロセスのモジュール化が進めば、もの作りがとっつきやすくなり、作り手が増えることにもなりますね。>

DMM.make AKIBA09

日本のもの作りに関し、様々な模索を続けているDMM.make AKIBA。

現在、このワークスペースでは、定期的な見学会や、もの作り自体を楽しむためのワークショップなども実施している。

新しいビジネスをしたい人でも、そうでない人も、“もの作り”に興味があれば一度お遊びにいってみてはいかがだろうか?

【取材協力】

※ DMM.make AKIBA

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