アルコールの利尿作用が二日酔いに関与
宴会で飲み過ぎてしまい、二日酔いに苦しんで後悔したことのある人も多いのでは?味の素株式会社が、年に1回以上宴会や飲み会でお酒を飲む30代から70代の男女500人に実施したアンケートでも、2人に1人が飲み過ぎを経験したことがあると回答しました。
飲んだ後に体調の変化を感じる人も約半数で、具体的な症状では「口が渇く」が57.3%で最多。「体のだるさ」「頭痛」「吐き気」と続きます。これらは二日酔いの典型的な症状ですが、その原因の1つとして有名なのが肝臓でアルコールを代謝する際に発生する「アセトアルデヒド」が体内に残ることです。
しかしもう1つ、二日酔いの原因と考えられる体調の変化があることをご存知でしょうか。それは、アルコール摂取による利尿作用で脱水状態に陥ることです。脱水症状は、身体が水分を失った量より摂り込まれる量が少ない場合に起こります。冬は夏ほど水分摂取を意識しないため、体の渇きを放置しがちになり、気付かぬうちに脱水症状が進んでしまうことがあります。特に飲酒の後は、意識的に水分を補給することが重要です。
冬場も水分補給を忘れずに
実際、お酒を飲んだ後に「水を飲む」人は最も多く、59.2%。2位の「睡眠をたっぷり取る(35.2%)」を大きく上回る結果でした。「スポーツドリンクを飲む」と答えた人も21.2%で3位にランクインしており、飲酒後は水分補給を意識している人が多いことがわかります。
では、どんな人が脱水になりやすいでしょうか。筋肉は貯水タンクの役割を果たしているため、筋肉の少ない人は溜めている水分が少なく、脱水になりやすいと言えます。そのため、筋肉より体脂肪が多い人、男性より女性、若者より高齢者の方が脱水になりやすいのです。
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また、汗をかきやすい人やお酒をよく飲む人、食事量が少ない人も脱水になりやすい傾向があるので要注意です。冬は汗をかかないからと油断せず、夏と同様こまめな水分補給を忘れずに。特に飲み会の後は、二日酔い防止のためにも多めに水分を摂るよう心がけたいですね。(下玉利 尚明)
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