【冴え女シリーズ（１０）】[ドＳなイケメン茶道プリンス様]第１０話（後半）「お前も行くか？」

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【冴え女シリーズ（１０）】[- ドＳなイケメン茶道プリンス様 -]

■作品概要
しずかは幼い頃から、幼馴染で茶道家の「蓮条寺」が師範を務める茶道教室に通っている。小さな頃は仲の良かった二人だったが、成長するにつれて次第に疎遠に。そんなある日、稽古の後で「蓮条寺」から「話がある」と呼び止められるしずか。少し世間知らずの茶道家「蓮条寺」の一途な恋に胸キュンなラブストーリー。


●第１０話（後半）「お前も行くか？」


蓮条寺「そうか、」

しずか「名のある方がお作りになったと言われても、信じてしまいそうです」

蓮条寺「おだてても何も出ないぞ」

しずか「そんなつもりは・・・」

しずか「頂戴いたします」

蓮条寺「稽古ではないのだから、あまりかしこまらなくても良い」

しずか「はい・・・」

蓮条寺「岐阜の件だが・・・」

しずか「なんでしょう」

蓮条寺「私と、ふたりきりだとしても、行ってくれるか」

しずか「え・・・？」

蓮条寺「行ってくれるか？」

しずか「それは・・・」

蓮条寺「例年は一人で行っている。日常を離れて陶芸をすることが、私の息抜きにもなっているからな」

しずか「あの、お邪魔になるようでしたらご一緒は出来ません・・・」

蓮条寺「邪魔などとは言っていない」

しずか「では、」

蓮条寺「行き先の窯元は、蓮条寺家が代々懇意にしている。稽古用の茶碗は、ほとんどがその窯元のものだ」

しずか「先生、それは・・・私がご一緒してはいけない場所ではありませんか」

蓮条寺「なぜそう思う？」

しずか「先方に、誤解をされてしまいます。家元が女性を連れてやってきたら・・・きっと、奥さんのご紹介をしに来たのだと思われて・・・」

蓮条寺「では、そのつもりでついて来るか」

しずか「な、なにをおっしゃってるんです？」

蓮条寺「婚約者かと聞かれたら、そうだと言えば良い」

しずか「そんなわけには・・・」

蓮条寺「先方に『なぜ女性の弟子を一人だけ伴ってきたのだろう』と無駄に勘繰られるより面倒がない」

しずか「でも、」

蓮条寺「嘘も方便だろう。お前は陶器市に行ってみたい。私はお前を連れて行っても良いと思っている。ここの部分での利害は一致している。だとしたら、なんの不都合があるんだ」

しずか「先生は、もうすぐご結婚される方です」

蓮条寺「それとなんの関連がある？」

しずか「例えば今年、私がご一緒させてもらって、翌年に別の女性が奥様として同行されていたら、どう思われるでしょう」

蓮条寺「そんなものは、別れたとでもなんとでも言える」

しずか「失礼ですが、先生はご自身のお立場を認識された方が良いと思います」

蓮条寺「じゅうぶん認識しているつもりだが」

しずか「メディアの方々も、先生の動向には反応を示します・・・。ですから」

蓮条寺「見出しは『イケメン茶道家、婚前旅行！？』といったところか？」

しずか「先生、笑い事ではありません・・・っ！」

蓮条寺「スキャンダルに巻き込まれるのも悪くない。お前につく虫も減る」

しずか「虫・・・？」

蓮条寺「知らなかったか？私は・・・こう見えて案外、嫉妬深いのだ」

しずか「嫉妬・・・？」


【冴え女シリーズ（１０）】[- ドＳなイケメン茶道プリンス様 -]第１１話（前半）へ続く


●出演キャラクター

蓮条寺泉水（れんじょうじいずみ）25歳：茶道家
野口しずか（のぐちしずか）25歳：家事手伝い

●声優および制作クリエイター

シナリオ：藍沢涼
イラスト：和音ハカ
男性声優：武田直人
女性声優：寺崎まどか

●アプリ概要

様々なシチュエーション、たくさんのイケメン＆イケボ男性との１時間のオリジナルラブストーリー（ボイス＆アニメーションドラマ）を集めた、女子のための図書館、もしくは映画館のようなラブドラマアニメーションアプリです。

●アプリダウンロード

App store
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