私たちは普段、蛇口を捻るだけで簡単に安全な水を手に入れる事ができる。
また、自動販売機やコンビニエンスストアがあれば、美味しい飲料水を手軽に購入する事もできる。なんと便利なことだろう。
しかし、災害などで水道が使えなくなったり、登山中などに遭難するなどして安全な水を使い尽くしたりすれば、途端に私たちは非力になる。
安全な水が無ければ生きていけないからだ。サバイバルものの映画などでも、序盤で必ずと言ってほど水源確保の描写がなされる。
一方、この世から水が消えることはない。河や池などには水がある。あるいはトイレのタンクや風呂に残った水があるかもしれない。近くにプールがあれば、大量の水が目に入ることになるだろう。
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ところが、それらの水をそのまま飲むことは非常に危険だ。最悪命に関わる事態になる。
いざというときのために携帯できる浄水器
前述の様な事態に直面し、安全な水源の確保が困難になったとき、簡単に飲み水を確保できる道具がある。
『ライフストロー(LifeStraw)』だ。『ライフストロー』は携帯できる浄水器のことで、スイスを拠点にするVestergaard社の製品だ。
今回取り上げるのは『ライフストロー』シリーズの中の『LifeStraw Steel Personal Water Filter with Two-Stage Carbon Filtration』という製品。
これは携帯型の筒状の製品で、濾過して飲みたい水に先端を浸し、ストローを使う要領で吸い込めば、内蔵された強力な濾過装置によって浄水された水を飲むことができる。
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そのため、アウトドア愛好家達が携帯するだけでなく、災害時のために家庭に備えている人たちもいるだろう。
細菌汚染されている水でも濾過して飲むことができるが、どんなに汚い水でも飲める訳ではないので注意は必要だ。
ライフストローでは基本的に、地下水や井戸水、魚が生息できている河や湖の水は浄化して飲むことができる。また、ポリタンクなどに保存していた水や入浴剤が入っていない風呂水、そしてトイレタンクに溜まった水も浄化して飲める。
他にも、プールの水や雨水を溜めたもの、雪を集めて溶かした水にも使える。
しかし、魚が生息していないような河川や湖沼の水は避けるべきだ。また、生活排水や工場排水、農薬などが流れ込んだ河川や湖沼の水も危険だ。
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その他にも、言うまでもないかも知れないが、様々な化学物質や有機金属が溶け込んでいる水も浄化できない。
また、案外できそうでできないのが海水なので、そこは注意されたい。
最大1,000リットルの水を浄化
最後に、『LifeStraw Steel Personal Water Filter with Two-Stage Carbon Filtration』の仕様を確認しておこう。
まず、水生細菌の99.9999%を除去でき、米EPA(環境保護庁)の基準を上回る数値をたたき出している。
また、0.2ミクロンの水系原虫寄生虫も99.9%除去できる。
交換式のカーボンカプセルは、塩素、有機化学品、臭いやまずさを低減する第2段階目の濾過機能を持っている。
その他、ステンレス製で丈夫であるなどの特徴もあるが、もっとも重要な事は、電源などを一切必要としないことだ。したがって、どのような環境でも使う事ができる。
これひとつあれば、最大1,000リットルの水を浄化する能力があるという。
安全な水源の確保がサバイバルの要である以上、ライフストローはますます注目されることだろう。
【参考・画像】
※ LifeStraw(R)