父と子の遊びの架け橋に!Bluetooth乾電池ケース「MaBeee」で楽しむ初めてのIoT

1

2016年02月13日 23:11  FUTURUS

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

FUTURUS

FUTURUS(フトゥールス)

“ものづくり大国・日本”がもしかしたら復活するのかもしれない。昨今のクラウドファンディングを見て、そう感じた。

「こんなこといいな、できたらいいな」という野望を公開して、数多の支援者を集めることができるクラウドファンデングは、新たなプロダクト開発を夢見る人と、その夢を応援したい人、両方から注目されているサービスだ。

提案されるプロジェクトは、ユーザーの生活を一変してくれそうな未来感あふれるプロダクトが多い。

と思いきや最近、ミニ四駆やプラレールといったオモチャのスピードコントロールを可能にするアイテムが、570万円以上、目標額の1,000%を超える資金を集めて話題となった。

それが、ノバルスが開発した『MaBeee』だ。

出力電力をスマホでコントロールし、スピードを変える


動画を別画面で再生する

MaBeeeはBluetoothでスマートフォンと通信する単三形の電池ケースだ。単四電池を入れ、スマートフォンとペアリングをして、専用アプリを使うことで出力電力をコントロールできるようになるガジェットだ。ハイテクという印象は薄い。しかし子供のころ、ミニ四駆などに熱中した大人たちが、次々と支援している。

ノバルス代表取締役の岡部顕宏氏いわく、父親と子供が一緒に楽しめる、子供だけではなく大人も楽しみたいという視点からスマートフォンで操作する電池というプロダクトを着想した。

<私が所属しているコミュニティのなかで、あるエンジニアの方が言ったんです。“子供が電車や車のおもちゃで遊ぶとき、スイッチを入れて動くだけのものだと、お父さんとしては見ているだけになってしまう。コントロールして一緒に遊びたい”と>

そこで、おもちゃにスピードコントロール用の制御基板を組み込むことから考えた。しかし、これでは汎用性がない。そこで乾電池型のスタイルにたどり着いた。確かにこれならば、乾電池駆動のおもちゃの可能性を広げてくれる。しかし、どんなおもちゃともマッチするとは言えないところがあるのではないか。

<モーターを搭載しているおもちゃの場合、モーターの性能によって変わります。良質なモーターだと低トルクがあるからフレキシブルに動きますが、品質が悪いモーターだとスマートフォンのアプリの画面上でパワーが30%にならないと動かなかったりします。また、LEDの場合は調光機能に対応しているものであれば光量をコントロールできますが、対応していない製品だと“オン/オフ”しかできません>

なお乾電池を2本つかうオモチャであっても、1つの『MaBeee』があればコントロールは可能だという。

クラウドファンディングの手応え

1600128-DSC_6022-R

2月10日がクラウドファンディング最終日。目標額は50万円。そして、このプロジェクトで640万4,710円もの資金を調達することに成功した。達成率1,280%という驚愕の結果だ。

<『Makuake』での発表前と後とでだいぶ変わりました。通信できる乾電池って今までないもので、“どうして電池に通信機能が必要なのか”という声もあったんです。モニターとして、いろんなご家庭で試してもらってもいましたが、買ってもらえるかどうかはまったく見えなかったんです>

でも実際には、多くの支援者が集った。

「学校の先生から授業で使いたいとも言われました。本当に嬉しかったですね」

そして岡部氏は言う。MaBeeeは“My Farst IoT(初めてのIoT)”だと。

「ITのモノ作りは、特定の人が難しいものを作っているというイメージがありますが、MaBeeeを使えば誰でもIoT MAKERSになれるんです」

インターネットにブログができたことで、個人でも情報を発信しやすくなった。IoTの世界で、あの革命を『MaBeee』で起こすことはできないかと考えている。

海外展開も視野に入れている

DSC_6054

ところでクラウドファンディングといえば、『Makuake』、『READYFOR』といった日本語圏でサービスを展開しているサービスだけではなく、『Kickstarter』や『Indiegogo』のような、世界レベルで展開しているサービスもある。

そして、『MaBeee』はグローバルで受け入れられるプロダクトだと感じる。なぜ海外のクラウドファンディングサイトを使わなかったのだろうか。

「サポートコストのことを考えると、まだ難しいと感じました。乾電池型ゆえに用途が多岐にわたるものになりますから。だからまずは日本国内で。でも今後は海外展開も考えています」

ユースケースの開発、ユーザーコミュニティの整備など、確かに、先に日本語圏での事例を作ったほうがいいのだろう。事業を拡大するにあたって手の届く範囲からのチャレンジ。これもまた、クラウドファンディングで成功を収めた秘訣となるのかもしれない。

なお今後も、第2第3の新機軸なものを出していきたいと考えているという。ノバルスの今後の活躍に期待したい。

【取材協力】

※ 岡部顕宏 – ノバルス

【参考・動画】

※ 振って、喋って、傾けて!スマホでコントロールできる電池型IoT MaBeee – Makuake

※ MaBeee_Movie – YouTube

    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定