ADHD当事者の職場や家庭のエピソードをドラマで再現−イーライリリー

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2016年04月06日 18:11  QLife(キューライフ)

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当事者の困難を再現ドラマ形式で紹介

再現ドラマの一場面(リリースより)

 日本イーライリリー株式会社は、疾患啓発サイト「大人のためのADHD.co.jp」で、大人のADHD(注意欠如・多動性障害)による日常生活における困難や悩みを再現ドラマ形式で紹介したコンテンツ「自分の特性を知ること、それがすべての始まり−成人期ADHD 当事者 執行泉さんの半生−」を公開しました。

 ADHD患者でもある「餃子専門店 黒兵衛」を経営する株式会社いづみカンパニー代表取締役の執行泉さんをモデルに、成人期ADHD当事者の日常と、その幼少期のエピソードなどの再現ドラマ、当事者のインタビューをまとめた約16分間の動画です。動画では、幼少期の学校での困難や、就職後の職場や家庭での困難について、再現ドラマをまじえて紹介。「幼少期から常に困っているので、何に困っているのかをうまく伝えられなかった」という執行さんが、信頼できる医師と出会うまでが描かれています。

 発達障害の1つであるADHDは、忘れっぽい、長い時間集中して話が聞けないなどの「不注意」、体の一部を頻繁に動かしたり、多弁になったりする「多動性」、思いついたまますぐに行動してしまうなどの「衝動性」の3つの特徴の全て、もしくはいずれかが強く現れ、日常生活が困難な状態になることを指します。

執行さん「ようやく海の底から出てこられたような感じ」

 動画を監修したパークサイドこころの発達クリニック院長の原田剛志先生は、「大人のADHDの患者さんは、来院された時にはすでに毎日続く困難に疲れ切ってしまっており、二次障害としてうつ病や不安障害を併発していることが少なくありません。患者さんは、『生活』そのものに困っており、周囲の方々がADHD患者さんの特性を理解し、その特性を活かせるようなサポートが必要です。ADHDをもつ方が何に困っているのかを、具体的に知っていただくことが大切です」とコメント。

 モデルとなった執行さんも「子どもの頃から自分には居場所が無いと思って生きてきました。家でも、会社でも怒られてばかりで、他の人ができることができない自分をずっと責め続けていました。困っていることを伝えることは、私にとってはとても難しいことでしたが、相談してもよいことなのだと気づくことができた時は、本当にようやく海の底から出てこられたような感じがしました。今では周囲の理解を得ながら、ADHDの症状を自分の特性として活かした生活、仕事をすることができていると感じています。自分の特性を知ることで、こんなにも人生が変わるのだということを、同じように思い悩んでいる方にこの動画を通じてお伝えできればと思います」とコメントしました。

 大人のADHDは、小児のADHDと比較して情報が少なく、医療機関で治療を受けている方はまだ少ないのが現状です。この動画が当事者はもちろん、周囲の理解が進む一助となればよいですね。(QLife編集部)

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  • 当事者だが「相手する定型さんも疲れる」でしょ?だから正しい『区別』してくれればいいんだ。無理に社会の歯車に合わせようとするのはもう今の社会では無理だ。
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