写真![]() 愚痴聞きカウンセラーが教える 友達をなくさない愚痴り方とは |
社会人ともなると、うかつに愚痴を言ってしまうと予期せぬ事態を引き起こすことになる。たとえばTwitterやFacebookに会社の不満を書き込んだことで、閑職に追い込まれたなどはよく聞く話である。酒の場で同僚に漏らした泣き言が翌日には上司に伝わっていたり、できれば愚痴る相手は信用できる相手に絞りたい。しかし、そんな信用できる相手に連日連夜愚痴ったあげくに嫌われてしまっては元も子もない。相手に負担をかけず、なおかつ自分もすっきりできるような上手な愚痴の言い方はないものだろうか。愚痴聞きカウンセラーという珍しい資格を持つ茜沢ユメルさんに尋ねてみた。
■愚痴を聞く場合は、相手の意見を尊重する
そもそも、愚痴聞きカウンセラーの基本は相手の意見を肯定することという。「相づちを打って聞き上手になることが必要です。聞き手が意見をいう必要はないのです」と茜沢さん。愚痴る相談者はほとんどが回答が見えていて、最後の後押しをしてもらいたいだけのことが多いわけだ。
「上手に相手の意見を聞くことで冷静に考えをまとめさせてあげるお手伝いすることが愚痴聞きの役割といったところでしょうか」(茜沢さん)
では、友達を失くしてしまうような愚痴り屋さんとはいったいどんな人のことを指すのだろうか?
「考えがまとまってないために会話が延々とループ状態にあるケースです。悩みそのものの解決よりも、会話を続けることで寂しさを紛らわせたいのでしょうね」(茜沢さん)
「意地悪な上司のせいで毎日憂鬱なんだ」「つらいですね」「もう会社辞めたい」「もっといい仕事見つけましょう」「本当は辞めたくないんだ」「今の会社で頑張りましょう」「でも上司が意地悪で」「つらいですね」……。少し想像してみたが、落としどころが見えなくて確かにイライラしてしまう。実際に毎日のように電話口や面と向かって、このようなことが続いたら、冷たいようだが、自分なら縁を切ってしまうかもしれない。
■まずは自分自身で真剣に悩む
茜沢さんは「愚痴を聞いてもらって、すっきりしたいなら、まずは自分自身で真剣に悩んでから。自然と話の内容もきちんとしたものになるでしょう。酔ってくだを巻くとかもってのほかですね。もちろん、愚痴聞きカウンセラーの私なら、まとまらない悩みも相づちを打つ形で聞くことができますが、普通の方ですと愚痴を耐えるのに苦労する方も多いです」と指摘する。
そして「本当に悩んでいるのなら例えば、弁護士など専門家に相談して解決策を見つけるもの。愚痴として吐き出せること自体、その悩みは深刻なものではないということです。愚痴はコミュニケーションの1つですから相手への礼儀、話を聞いてくれたことに対するお礼も忘れずに」とアドバイス。
愚痴を言える相手がいることは幸せなことだが、愚痴が原因でその相手を失ってしまったら……。親しき仲にも礼儀あり。何でも言える仲などと安心していてはいけない。
●専門家プロフィール:茜沢 ユメル(あかねざわ ゆめる)
シンガーソングライター。香川県出身。愛媛県東温市観光大使。2007年に「夢のしずく/Heartful place」でメジャーデビュー。昨年、平和のシンボル・陽光桜をテーマにした「Stay〜さくらの花のように」をリリース。TOKYO FMグループのミュージックバード「ユメルのモナリザラウンジ」(日曜夜24:00〜)でパーソナリティを務めている。
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)
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