「コンビニのようであり、町医者のようでもある」が、かかりつけ調剤薬局の理想の姿

1

2016年04月14日 12:00  QLife(キューライフ)

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

QLife(キューライフ)

かかりつけ調剤薬局の保有率、高い年代は?

 2016年4月の診療報酬制度改定にともない、調剤薬局を取り巻く環境やその役割が変わろうとしています。株式会社東急エージェンシーが過去1年以内に調剤薬局を利用した10代後半から60代の男女1,100人を対象に、かかりつけ調剤薬局に対する生活者の意識、新しいサービスなどに対する受容度に関する調査を実施しました。

 調査では、現在かかりつけの調剤薬局があるかどうかを聞いています。かかりつけ調剤薬局がある人は41.0%で、男女で目立った差は見られませんが、年代別では差が見られました。かかりつけ調剤薬局の保有率が最も高かったのは、「60代男性」で53.0%。次に「50代女性」の51.0%、「60代女性」の49.0%でした。

 一方、若年層も保有率が高く、「10代後半男性」で46.0%、「10代後半女性」で44.0%と続きます。反対に保有率が低かったのは、「40代男性」で30.0%、「30代女性」で31.0%でした。若年層や高齢層に比べて、働き盛りの30代と40代の人たちが、かかりつけ薬局保有率が低い傾向にあることがわかります。

調剤薬局に日常生活のアドバイスを望む声も

 調査では、理想の調剤薬局とはどのような存在と思うかも聞いています。「(コンビニのように)いつでもどこでも利用できる存在」に対し「とてもそう思う(13.3%)」「まあそう思う(42.6%)」と回答した人が合わせて55.9%。「(町のお医者さんのように)日ごろの体調を気にかけてくれるような存在」と回答した人も合わせて55.2%で、それぞれ5割を超えました。

 生活者の半数以上が、調剤薬局には「いつでも利用できる便利さ」や「日常的な体調管理の役割」を望んでいることがわかります。さらに、「(臨床心理士のように)精神的な不安を取り除いてくれるような存在」や、「(栄養士さんのように)日常の食生活をアドバイスしてくれる存在」を挙げた人も4割を超えており、精神面や栄養面でのサポートを望む生活者も多いことがわかりました。

 また、将来、自分や家族が在宅療養になった場合、調剤薬局の訪問サービスを受けたいと思うか聞きました。すると、42.3%が「受けてみたい」と回答。年代別では20代女性の55.0%が「受けてみたい」と答えた一方、60代男性は29.0%、60代女性は28.0%で、高齢者ほど訪問サービスを望む割合が少ないことがわかります。そのメリットが高齢者に対して、あまり浸透していない可能性が示唆される結果となりました。(林 渉和子)

関連リンク

⇒元の記事を読む

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定