聴力は30代から衰える!回復させるために聴くべき「音」とは

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2016年04月15日 18:42  新刊JP

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『1分で耳がよくなる! 今野式聴力回復 水琴鈴スティック』著者の今野清志さん
30代前半の自分が、聴力に不安を感じることはまだない。
だが、ほぼ毎日ヘッドフォンやイヤフォンを使って、大きめの音量で音楽を聴いているため、「日々、耳を傷めつけてしまっているかも……」と思うことはある。
 
一般的に聴力は30代から徐々に衰え始めるといわれる。だとしたら、自分の聴力が低下していても不思議はないわけだが、一度衰えた聴力を回復させることはできないのだろうか。
今回は、『1分で耳がよくなる! 今野式聴力回復 水琴鈴スティック』(永岡書店刊)の著者、今野清志さんに、聴力回復のメカニズムについてお話をうかがった。

――本書は、昨年7月に刊行された『耳は1分でよくなる!─薬も手術もいらない奇跡の聴力回復法』の実践編と位置づけてよろしいのでしょうか。

今野: そうですね。本書の特徴は、私が普段、治療院で行なっている今野式聴力回復法を、誰でも手軽に実践できるよう開発したセルフケアグッズ「水琴鈴スティック」が付録として付いていることです。前著と重なる部分もありますが、より実践に重きを置いた内容になっています。

――具体的に、水琴鈴スティックがどのようなものなのか教えていただけますか。

今野:エンピツのような形をしたスティックの先端に「水琴鈴」という鈴が付いています。これを耳元で鳴らすことで、高い周波数の優しい音色を聞くことができ、耳や脳が本来持っている「聞く力」を活性化できるというものです。

――高い周波数とは具体的にどの程度のものなのでしょうか。

今野:鳴らし方によって幅があるのですが、およそ5,000から16,000Hzです。これは、鈴虫の鳴き声などに似ており、聴力に問題がない人でも、よくよく耳を澄まさないと聞き取ることができません。

また、この程度の周波数帯の音というのは、加齢にともなって聞こえづらくなるとも言われています。この音に意識を集中させて聞くことで脳に心地よい刺激を与えることができ、結果として聴力回復につながります。

――なぜ脳に刺激を与えることが聴力回復につながるのですか。

今野:「音は耳で聞くもの」と思われがちですが、実は脳で聞いています。耳から入った音は、振動として知覚され、内耳の蝸牛という部位にある有毛細胞で電気信号に変換されて、脳へと送られることで初めて意味のある音として認識されるのです。

脳が心地よい音だと判断すると、それが良い刺激になって聴神経や脳の細胞が「この音を聞きたい」と動き出し、次に同じ音を聞いたときに、「あっ、この音だ」と認知しやすくなる。このようなメカニズムで聞く力がよみがえっていきます。

――なるほど。脳に心地よいと感じさせることが重要なのですね。

今野:その通りです。ただ、ぜったいに水琴鈴を使わなければならないという話ではありません。その人なりの好きな音を思い出せばいいのです。

当院に来て下さった方に、好きな音を思い出してもらうときに私がよく言うのは、「目をつぶって、子どものころに聞いた音を思い出してみてください」ということ。そう問いかけられることで、ある人は太鼓の音を、またある人は蛙の鳴き声といった具合に、各々懐かしさをおぼえる好きな音を思い出します。

あとは、その好きな音を繰り返し聞いてもらうようにもしますね。そうこうするうちに、「この周波数帯の音は聞き取れる」というふうになっていく。こうなればしめたもので、あとはここを起点にして、徐々に聞き取れるゾーンを広げていけば、確実によく聞こえていたころの耳に戻っていきます。
(新刊JP編集部)

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