身近なマイノリティ「左利き」、イメージは「華やか」でも日常生活では不便

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2016年04月26日 12:00  QLife(キューライフ)

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左利きが普段の暮らしで感じる不便さは?

 日本人の約1割といわれる左利き。右利きが圧倒的多数を占めるなかで、「身近なマイノリティ」ともいえる左利きの人たちは、左利きの良いところと不便なところについてどう考えているのでしょうか。ゼブラ株式会社が全国の左利きの人104人を対象にアンケート調査を実施。その結果、右利きだったら気にもかけないような不便に悩む生活をしている左利きの人が多いことがわかりました。

 左利きで良かったことでは、「個性的と思われる」が38%で、「スポーツで有利(33%)」「センス良さそうに見える(25%)」、「頭が良さそうに見える(24%)」と続きます。このように、左利きは良いイメージを持たれ、「華やかな個性」として認識されているようです。左利きを矯正されたことのある人が50代では18%ですが20代では13%と減少していることからも、左利きを個性として重視している傾向があるようです。

 一方、左利きで困ったことでは、生活での不便さを挙げる声が多く聞かれました。最も多かったのは「はさみやカッターが使いにくい」で58%。左利き向けのはさみも売られてはいますが、普通のはさみは右利き用なので、使うときに刃の向きが逆になってしまい使いにくいということです。次いで、「食事で左隣と腕がぶつかる」が43%、「お玉でスープがすくいづらい」が38%でした。

左利きに多い文房具の悩み

 調査では、左利きで困ったこととして24%が「ペンで手書きしにくい」と回答していました。はさみやカッターだけでなく筆記具にも不便を感じていることから、左手で使いにくい筆記具についてたずねています。それによると、「水性ボールペン」が17%で「油性ボールペン」が15%と、3割以上がボールペンを使いにくいと感じていることがわかりました。

 どんなことが不便なのかを聞いてみると、「インクが乾いてなくて字や手が汚れる」が57%で半数を超えました。特に水性ボールペンはインクの渇きが遅いため、書きながら手でこすって汚れてしまうようです。ほかには、「文字が手に隠れて見にくい(31%)」「線をまっすぐ引けない(19%)」などの不便を挙げる人も目立ちました。

 こういった不便に対し、左利きの人は自分なりの対策を編み出していることも調査から明らかになりました。たとえば、20代女性は「手が紙につかないように少し浮かせて書く」と回答。そのほか、「手の下に紙を敷く(30代女性)」「紙をななめにする(50代女性)」など、インクで手や文字が汚れないよう工夫している人も見られました。こうしたちょっとしたアイデアを生み出せるところが「頭が良さそう」という印象を持たれるひとつの所以なのかもしれませんね。(林 渉和子)

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