え、もうランドセル? ――2017就学へのカウントダウン

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2016年05月02日 10:01  MAMApicks

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4月20日過ぎのことである。
何の気なしに立ち寄った近所のショッピングモールに、ランドセルの売り場ができていた。
ああ、新学期が始まっても売り場って残ってるんだなあ、と思って見上げたPOPに書いてあった文字は……

\ 「2017」 /

……来年のか!

そうなのだ、もう来年4月入学用のランドセル販売がスタートしていたのである。


筆者の長男は現在年長さん。来年の4月には小学生になる。
親の感覚としては、「小学生に“なってしまう”」という表現にしておきたい。

この間産んだばっかりだったような子も、ごはんを食べるようになり、立って歩きはじめ、いっちょまえにイヤイヤをし、イヤイヤ期から区別がつかないまま生意気になって、5歳現在、反抗期の絶頂である。

生まれてからこれまでの間にいろいろあった気はするのだが、「来年は小学生」というパワーフレーズの前に全部吹き飛んでしまった。

■え、ランドセルって予約するものなの?
去年の夏のことである。
2016年4月に入学を控えた子の親によるツイートで、
“現在、ランドセルはお盆までに予約をするものらしい”
ということを知った。
もちろん届くのは3月なのだという。

30年以上も前の話を持ち出して恐縮だが、自分の頃は、冬休みになると祖母たちがざわざわしだして、デパートなどに連れて行ってもらい買ってもらうもの、という認識だった。

スタートダッシュを切れなかった場合、なにかデメリットになるのだろうか?
私はひとまず早々に、ランドセル購入に向けて調べ始めた。

その日見聞きした情報をまとめると、

・裏地や刺繍などのカスタムをする場合は夏に発注、届くのは3月
・人気のランドセルは7月に予約を締め切ることがある
・あまり早く決めすぎても子どもの趣味が変わることがあるので要注意
・20万円近いものが存在する
・女子に関しては色の選択肢が膨大
・早割や型落ちのセール品が存在する

……調べれば調べるほど、何を選んだらいいのかわからなくなってしまった。

まず、価格である。
予算感がまったくわからない。

「3万円くらいじゃないの?」
と夫はいうが、この日調べた感じでは、だいたい5万円を超えていたイメージがあった。

ニトリの2016年度新入学特集記事によれば、最も多かった購入金額帯は5万円から9万円台とのこと。

……5〜9万円って、幅が広いな。
とにかく現物を見て判断することにして、夏の暑いさなか、私はデパートを行脚し、ランドセルについて聞きこみをはじめたのであった。

■素材はなにを買ったらいいのか
ランドセルには牛革と合皮があることは筆者もわかっていた。
革のほうが丈夫だが重い。合皮は軽いけど丈夫さにおいてどうなのだろうか?

自分が小学生のころ、合皮のランドセルの子はぺちゃんこになっていたり、フタが取れてなくなったまま登校している人もいた。2016年の今はどんなことになっているのだろうか。

「本革には種類がございまして、普通の牛革のものとコードバンという……」

ある売り場に行くと大変丁寧な説明を受けた。
革の中でもランクがあり、特別に頑丈な高級品もあるという。

「じゅうまんえん、ですか……」

≪さすがに10万円はないな、6年間で使うことを考えて、いいとこ6万円ではないだろうか。≫

単純に計算し、年間1万円くらいのコストパフォーマンスであれば上等だと考えていた。

一方、「クラリーノ」の名前で流通している合皮ランドセルであるが、店によって安っぽくみえたりそうでもなかったり、要は何にしても値段なりなのだということが見えてきた。さすが百貨店モデルであれば、見た目に安さはまったく感じなかった。

「男子にとってランドセルは“防具”だから頑丈な方がいい」
「1年生で小柄な子を考えれば軽いほうがいい」

……小柄な男子である我が子の場合は何を買ったらいいのだろうか。

“情報を入れれば入れるほど混乱する”という己の性質をすっかり忘れて、このたびもまた、情報を仕入れすぎるのであった……。

■ランドセル、どれがいいのか、なにがあるのか
予算感がつかめたことで、予算上限が見えてきた。
次は選択肢に入れるものを探す番である。

周りの友人知人や、ランドセルについて質問する私へのメンションをくれた方などから、大変多く名前の上がったのが、土屋鞄(つちやかばん)のランドセル。高級品もラインナップされているが、クラリーノでは5万円台のものも扱っている。

≪……あれ、買えるんじゃない?≫

無理だと思っていた「ブランドランドセル」も、モデルを選べば意外といけちゃうかも?と気づいたあとは、ひたすら検索する作業が続いた。

すると、親世代が慣れ親しんだファッションブランドの“コラボ品ランドセル”というものが、市場にはたくさん出回っていることを知るのだった。

例えば伊勢丹ではポーターのランドセル、こどもBEAMSは大峡製鞄(おおばせいほう)とのコラボ、そのほかのブランドも各社ランドセルを出していることを知った。

しかし、ランドセルは男子の“防具”という前提でいくと、ポーターは外さざるを得なくなり、その他は「あと1万円安ければ!」と、自分で決めた線引きに苦しめられることとなった。

……そして筆者は、一旦考えることをやめた。

■なぜランドセルの販売時期は年々早まっているのか?
先日、日経新聞のサイトでこのような記事を目にした。

高島屋、ランドセル販売前倒し 17年春向け GWに照準
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ11HT5_S6A320C1TI5000/

昨年夏に新宿タカシマヤで伺ったところ、「今年は6月から出店して翌年4月までやる予定で、来年度は世相を反映してもっとスタート早まると思います」という回答を得ていた。しかしこのニュースを見る限り、その後改めて検討して予定をさらに早めた、ということなのだろう。

なお、新宿伊勢丹でも、昨年は7月上旬から販売を始めたが、今年は6月には店頭で紹介を始める予定だという。
2017年4月にご入学をお控えのお子さまへ ランドセル インフォメーション|伊勢丹 新宿店
http://isetan.mistore.jp/store/shinjuku/floor/main_6f/schoolbag/index.html

他のデパートでも、「2016年度分を売り続けたままシームレスに次年度モデルを入れる」という話を聞いたので、だいたい各デパートともに、例年よりランドセルの販売スタートを早めているとみられる。


先ほど紹介した日経の記事では、連休に帰省した際の祖父母需要を見込んでいるとのことだが、どうにも我々の世代、保育園から何から、次へ次へと急かされている印象がある。

妊娠がわかったら即保活、入学の前の年からランドセル……。

共働き家庭も年々増えている昨今、年間スケジュールで動いている人も多く、ザクザク先の予定を埋めていって安心したい気持ちはたいへんわかる。

小学校は急に直近の予定を入れられるなど、保育園とは比にならないほどの伏魔殿……というイメージを勝手に抱いてしまっている。だからこそ、見通しがまったく立たないものを相手に全方位に構えて、何が起きても大丈夫なように心がまえをしたい。その結果が“すべての予定を前倒し”につながっている気がしてしまう。

いっそのこと、「ランドセルは何万円まで」「いつ用意すれば大丈夫!」というガイドラインを、各学校で1年前に配布すれば済む話なのではと思うのだが、各学校や各家庭の事情を考慮すると、そのようなわけにもいかないのであろう。

きっと、筆者の次男が小学校入学する時にはまた世相も変わっていて、今ランドセル購入にあたって調べたことが役に立たないのだろうと思う。どうせその時は、「いいじゃん、適当で。お兄ちゃんが買ったところと同じところで買えば?」になるのだろうから、がんばって今年はランドセル購入に逡巡することも、あえて楽しんでおこうと思うのだった。

ワシノ ミカ
1976年東京生まれ、都立北園高校出身。19歳の時にインディーズブランドを立ち上げ、以降フリーのデザイナーに。並行してWEBデザイナーとしてテレビ局等に勤務、2010年に長男を出産後は電子書籍サイトのデザイン業務を経て現在はWEBディレクター職。

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