前田健さん急死…突然死を招く心疾患の危険と予防法

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2016年05月06日 11:01  ノーツマルシェ

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前田健さん急死…突然死を招く心疾患の危険と予防法

2016年4月26日、松浦亜弥さんのものまね芸などでおなじみのタレント前田健さんが44歳の若さで急死したことが報じられ(※1)、早すぎる突然の死に衝撃が走りました。発表された死因は虚血性心不全。突然死を招く危険をはらむ心疾患と、普段からの予防法について取り上げます。


 


■ 虚血性心不全とは


心臓は全身の臓器や筋肉に酸素や栄養分を含む血液を送るポンプとしての働きを担っています。そしてこの心臓自身にも、冠動脈によって血液が供給されています。


この冠動脈、太さが約4mmほどと言われています。動脈硬化などの影響によって冠動脈が狭くなると、心臓への血液の流れが悪くなってしまいます。血液が行き渡らないことによって心臓の収縮力が弱まると心不全状態になり、命にかかわる危険性があるわけです。


なお、虚血性心不全に加え狭心症、心筋梗塞などの疾患を総合して「虚血性心疾患」と呼んでいます。


 


■ 主な原因


冠動脈が硬くなる原因はいくつか考えられています。代表的なものをご紹介していきます。


1. 喫煙


国立がん研究センターの調査によると、たばこを吸わないグループは吸わないグループに比べて、虚血性心疾患のリスクが約3倍高くなることが分かりました(※2)。たばこを吸うことで、血液がドロドロになりやすく、動脈硬化が促されやすいことが一因と考えられます。虚血性心疾患の中でも、心筋梗塞に限ればそのリスクは男性で約4倍まで高くなるとされ、筆者の義父も心筋梗塞の手術をきっかけにたばこをやめています。


2. ストレス


1994年1月17日にアメリカロサンゼルス近郊で発生したノースリッジ地震をきっかけに、虚血性心疾患が原因と考えられる突然死が発生したとする調査結果があります。「突然死」の定義としてはおおむね症状が出現してから24時間以内に死亡に至ることとされていますが、多くが地震発生後1時間以内に死亡していたのです。この現象は1年後の阪神淡路大震災でも報告されていることから、強いストレスがかかることで虚血性心疾患が発症しやすくなることが考えられます。


 


■ 普段からの予防法


普段からの予防としては、生活習慣改善が一番効果的です。喫煙習慣がある方は禁煙することが、確実な予防法となります。また、肥満になったりストレスをためすぎたりしないように定期的な運動習慣をつけること、高カロリーな食生活にならないように意識し、野菜を多くとることも心がけましょう。


[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2016年5月6日]


 


【参考】
※1. 『毎日新聞』「前田健さん:死因は虚血性心不全」2016年4月26日
※2. 国立研究開発法人国立がん研究センター 社会と健康研究センター「喫煙と虚血性心疾患発症との関連について」
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません


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