アニメ化もされ、2015年に11年もの長い連載に幕を閉じた名作『セキレイ』。『セキレイ』といえば、主人公「佐橋皆人」の6人のセキレイが注目されがちですが、実はセキレイは108羽もいます。今回は、皆人のセキレイたちではなく、サブキャラではありますが、アニメ第1期では大きな役割も担った「無能」ちゃん・・・ではなく「久能」ちゃんの魅力についてご紹介したいと思います。
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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■最弱のセキレイ
セキレイは、最後の1羽になるまで戦わなければならないという運命を背負っています。にも関わらず、久能はパートナーである葦牙の「鷸ハルカ」にも“無能”と呼ばれるほど弱く、戦闘に遭遇しても逃げる事しか出来ません・・・。水や炎や雷など、色々な能力を駆使して戦うセキレイだらけの中、人間程度かそれ以下のパワーしか持たない、もはや同情してしまうレベルの貧弱さです。おまけに、良く転んでしまうドジっ子で弱虫。すぐに泣き出してしまいます。
しかし、それこそが「久能」の魅力です。強く逞しい女の子の多いこの作品において、「久能」は守ってあげたくなる小動物のような儚い女の子なのです。
■特殊能力
一見“無能”な久能ですが、さすがに能力がゼロなワケではありません。ビェエエエエ!と大音量で泣いて敵を怯ませる「絶叫のガン泣き」や、敵も味方も関係無くすべての人の力を弱める「ふにゃふにゃのうた」を歌う事ができます。
ただし、「絶叫のガン泣き」はただの大声なので一瞬しか効きません。「ふにゃふにゃのうた」は祝詞(セキレイにおける必殺技のようなもの)の為、ひ弱なセキレイには負担が大きく、吐血して倒れてしまいます。・・・やはり無能?しかしそこが良いのです。何度でも言います。そこが彼女の魅力なのです。
ただ、歌はとても上手です。アニメでは、本当に本人が歌っているの!?と円盤のコメンタリーにて他の声優に疑われるくらいに上手いのです。もちろん本人が歌っています(久能役の明坂聡美さんは絶対音感を持っているそうです)。なお、技の名前はすべてハルカが付けているのですが、久能にはダサイと不評な様です・・・。
■葦牙・鷸ハルカとの関係性
セキレイを語る上で、パートナーである葦牙の事は外せません。特に「久能」と「ハルカ」の絆はトップクラスと言って良いでしょう。最弱である「久能」は戦う事ができないため、彼女と離れないためにハルカが辿りついた答え、それは駆け落ちでした。ハルカは久能のことを「俺の女」だと言い、駆け落ちしてでも守りたい存在だと思っています。しかし風花いわく、キス以上は進んでない純愛カップル。なんとも微笑ましいです。応援したくなります。普段泣き虫な久能がハルカに向ける泣き顔以外の表情は、とても愛らしいです。
■弱くても大切な人を守りたいと思う勇気
無能と呼ばれる彼女ですが、やる時はやります。泣き虫で弱虫で決して力は無くても、大事な人がピンチの時には己の危険を顧みず、最前線に立って歌います。もちろん能力が低い為、敵を倒すには至りませんが、弱いからこそ、大事な人を守る為に力を振り絞る姿が格好良いのです。その健気な姿は思わず応援したくなります。
ハルカの言葉を借りて言うならば、彼女は愛すべき「最高の無能」です。また、原作のみのシーンですが、月海に勇気を称えられ認められた時の美しい笑顔は必見です。
アニメでは、1期で出番が終了してしまった「久能」ですが、原作では再登場を果たします。またアニメで久能の歌声が聴きたいので、ぜひとも最後までアニメ化してほしいものです。
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★記者:日向しあ(キャラペディア公式ライター)