笑点・林家木久扇師匠に学ぶ、「言霊」の力とは

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2016年05月08日 22:01  ノーツマルシェ

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笑点・林家木久扇師匠に学ぶ、「言霊」の力とは

2016年5月15日の放送で丸50周年を迎える長寿番組「笑点」。2006年5月から5代目司会者を務めている桂歌丸師匠。現在79歳、2015年6月から腸閉塞のため約2ヶ月入院・休養の後復帰し現在に至っています。その歌丸師匠、「そろそろ(司会交代を)考える時期に来ている」と告白したことが報じられました(※1)。
この告白に対し、歌丸師匠とともに長年笑点を支えている林家木久扇師匠が「自分で区切りをつけちゃいけない。『終の人生』とか言うと、自分がそこに追い込まれていっちゃう」と苦言を呈したといいます(※2)。


 


■ なぜ自分が「追い込まれていっちゃう」のか


上記のように筆者が書き進めていた矢先、「50周年スペシャル」の大喜利収録で正式に司会勇退が発表され、1月時点で意思は固まっていたことが明かされました(※3)。結果的に「追い込まれた」ということではなかったものと思われますが、それでもこの木久扇師匠の言葉は、心理カウンセラーの筆者にとっても非常に納得感の高い、かつ我々の日常においても参考になりえるものだと感じています。


日本には昔から「言霊」という言葉があります。その字のごとく、「言葉に魂がある」ということです。魂があるからこそ、言葉にしたことがその通りの現実になることが少なくありません。「こうなりたい」という願望を強く持ち、思い続けることによって実現するといったプラスの作用もあれば、その逆もあります。


木久扇師匠は、歌丸師匠が「(体調面が心配だし)司会交代を考える……」と、マイナスの言葉を口にしたことに対し、実際にマイナスの作用が働いてしまうからそんな言葉を口にしてはいけない、と思ったのではないでしょうか。


 


■ 「言霊」の力をプラスに変える


アメリカで、うつ病を研究している心理学者が「実際にうつ病になったことがないから、うつ病になってみよう」と言って、うつ病になるためになんと1日1,000回ため息をつくことを自らに課したところ、3ヶ月でうつ病を発症したという事例があります。その心理学者はそれまで特段ストレスを抱えていたわけではなかったそうですが、「ため息をつこう」と思うだけで本当にうつ病になってしまったわけです。


この例からも、人の「言葉」とこころとは密接な関係があることがわかります。それならば、自分自身がポジティブな行動をしていれば、こころもそれに引っ張られてついてくるともいえるのではないでしょうか。たとえ心の底からそう思えなかったとしても、とりあえず口からはポジティブな言葉を出してみる。それだけでも、暗い気持ちが少しずつ明るくする力が生まれてくるものです。騙されたと思って、ぜひお試しください。


[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2016年5月8日]


 


【参考】
※1. 『スポーツ報知』「桂歌丸、笑点司会「そろそろ交代を考える時期に来ている」」2016年4月23日
※2. 『スポーツ報知』「林家木久扇、桂歌丸は「手入れのいいミイラみたい」」2016年4月27日
※3. 『スポーツ報知』「桂歌丸「笑点」丸50周年で司会勇退を電撃発表」2016年5月1日


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  • 病気になっても入院しても死ぬまで現役でいろと解釈しました。周りの引き立てがあるのはありがたい事だと思いますが、仕事に責任感持つのは良い事だと思います。
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