ストレス・不眠に関する実態調査より
さまざま要因によって生じるストレスと、それによる体の不調。漢方デスク株式会社が実施した調査では、69%の人が1日に1回以上ストレスを感じていると回答しています。この調査は、10代から60代の男女605人を対象にストレス・不眠の実態を調べたものです。
ストレスを感じると回答した人は、どのようなことが要因と考えているのでしょうか。日常生活でストレスを感じる要因を尋ねたところ、最も多かったのは「体の不調(肩こり、冷え、ホルモンバランスの変化による症状など)」で、605人中391人が挙げています。次に「人間関係全般」、「仕事関係全般」が続き、人間関係や仕事よりも体の不調がストレスの要因となると感じる人が多いことがわかりました。
また、ストレスと睡眠の関係では、51%がストレスによりよく眠れないなど「睡眠」に影響を及ぼすことが「ある」と回答。そのうち48%は、ストレスでよく眠れないことを毎日感じているようです。眠りにどのような変化があるか具体的に聞いたところ、「寝付きが悪くなる」が42%で、「ぐっすり寝た気がしない」が25%、「夜何度も目覚めてしまう」が17%でした。
趣味、娯楽などによるストレス解消、回復の実感が乏しい傾向に
今回の調査では、よく眠れない時の対処法についても尋ねています。最も多かったのは「気分転換(25%)」で、「趣味、娯楽(19%)」「寝る前のストレッチや体操(12%)」と続きます。しかし、それらの対処法で「回復した実感があった」と答えたのは28%で、「あまり回復した実感がなかった」が39%。気分転換や趣味、娯楽などの対処法では回復の実感が乏しいこともわかりました。
眠りのほかにストレスがもとで生じていると考えられる体の不調では、「イライラする」、「疲労・倦怠感」、「肩こり」、「頭痛」などに回答が多く集まりました。ストレスや不眠解消のために欲しいサービスでは、「症状に合わせた治療法の紹介」が最も多いという結果でした。
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これらの調査結果について、慶應義塾大学の渡辺賢治教授は調査リリース内で「人間関係などの社会的要因よりも体の不調がストレスだと答えている人が多いのが意外」と評した上で、「心の不調が身体に影響するのと反対に身体の不調が心の不調に影響することが出た結果として注目される」とコメントしています。(林 渉和子)
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