3割以上が月に1回以上調剤薬局を利用
薬剤師が常駐し、処方せん医薬品や一般用医薬品を購入する際に利用する調剤薬局。その利用動向や、薬局を選ぶ際のポイントなどについて、マイボイスコム株式会社が調査を行いました。調査では、10代以上の男女1万999人を対象に、調剤薬局の直近3年間の利用状況などを尋ねました。
直近3年間に調剤薬局を利用した人は全体の77.5%で、利用頻度を見ると「月に1回程度(26.7%)」が最多でした。次いで「年に2〜3回」、「年に1回以下」、「月に2〜3回」と続きます。「週に1回以上」はわずか0.9%でした。月に1回以上利用する人は全体の34.7%で、年代別に見ると50代以上では4割と他の年代より高くなっています。
直近3年間に調剤薬局を利用したと答えた8,520人に、最もよく利用する調剤薬局のタイプをたずねたところ、「調剤専門薬局:診察を受けた病院に隣接している」が61.3%で最多でした。次に多かったのは「ドラッグストア併設の調剤薬局:診察を受けた病院に隣接している」で16.3%。両方の回答から、病院隣接の調剤薬局利用者が77.6%に達していることがわかりました。東北や九州では、他の地域に比べドラッグストア併設の調剤薬局利用者の比率が低い傾向にありました。
今後は電子お薬手帳の利用が増える可能性
さらに直近3年間に調剤薬局を利用した人に、調剤薬局を選ぶ際に重視する点を聞いたところ、病院に隣接している」と「アクセスがよい」が上位2位という結果でした。その他には、「待たされない」、「気軽に入りやすい」、「ジェネリック医薬品が充実している」、「薬剤師や店員の説明がわかりやすい」といった回答が続きました。
調査では、お薬手帳の利用状況についても聞いています。直近3年間に調剤薬局を利用した人のうち、紙のお薬手帳の利用者は7割強でした。一方、スマートフォンや携帯電話、パソコン、ICカードなどで処方されたお薬情報の記録や閲覧、保管を行う電子お薬手帳の利用者は約2%とごくわずかでした。しかし利用意向を見ると、「意向あり」が3割となっていることから、今後増加する可能性があります。
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直近3年間に調剤薬局を利用した人のうち、処方された薬以外のものを調剤薬局で購入したことがある人は3割弱でした。購入したもので多かったのは、「市販薬」や「あめ」、「衛生用品」、「飲料」など。今後に購入したいと思うものでも、ほぼ同様の傾向になりました。お薬の説明を丁寧にしてくれることやアクセスも重要ですが、利用者にとってはこうした「薬以外のもの」が充実していることも調剤薬局選びの大切なポイントと言えそうですね。(林 渉和子)
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