現代において英語は重要なツールになっている。それをふまえて、学校教育でも英語が重視されている。ところが、それがほとんど無駄になってしまうかもしれない。なぜなら、テクノロジーが言葉の壁を壊してくれる可能性が高いからだ。
音声を認識して翻訳してくれるイヤホンユニークなシステムがクラウドファンディングのサイト『Indiegogo』で資金を募集している。『Pilot』と名づけられたこのアイテムは、スマートフォンと接続して使用するワイヤレスのイヤホンだ。そして、専用ソフトと連動して使うことによって、外国語を翻訳してくれるというのだ。
『Pilot』はノイズキャンセリング・マイクロフォンを持ち、周囲のノイズをカットして会話だけを聞き取れる機能を持っている。聞き取った外国語の音声はスマートフォンのアプリに送られ、音声認識、機械翻訳を行ったあと、母国語の音声としてイヤホンから再生される。なお『Pilot』とスマートフォンとはBluetoothで接続する。
『Pilot』は赤、白、黒の3色が用意される予定だ。先端部は3つのサイズが用意されていて、耳に合うものを選んでつけ替えることができる。このイヤホンはただ翻訳できるだけでなく、普通のイヤホンと同様に音楽を聴くこともできる。
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専用のスマートフォン用アプリは、現状ではインターネットに接続しないと翻訳機能が使えないが、いずれはオフラインでも、海外でも翻訳機能が使えるように開発中だ。またアプリはフレーズ集のように使うことも可能だ。『会議モード』では別々の言語を話す複数のひとが出席して会話をしていても対応できるようになっている。
対応言語は順次拡大予定デリバリー開始予定は2017年。最初は英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語が使える予定になっている。さらに2017年の夏から、ドイツ語、デンマーク語、スウェーデン語、ヘブライ語、ロシア語、ウクライナ語、チェコ語、ポーランド語、アラビア語、中国語、韓国語、日本語、ベトナム語、ヒンディー語、ウルドゥー語、アフリカーンス語などへ拡大していきたいという。
source:https://www.youtube.com/watch?v=NxZfZPNMgBk
なお、将来的には聞こえてくる音声をなんでも翻訳できるようにしたいそうだが、第1世代の『Pilot』では、『Pilot』を身につけているひとの音声だけが翻訳される。また、現状では翻訳に約2秒ほどのタイムラグがかかるが、この時間差をできるだけ短くするための技術を開発中だという。
現在Indiegogoでは、割引価格で先行予約ができるが、量産時には297ドルくらいになるようだ。
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実際のところ、これが現状でどれほど実用的なものになるのかはやや疑問だ。すでにSiriやGoogleなどさまざまなアプリで音声認識機能があるし、翻訳アプリもある。YouTubeには自動文字起こし機能もあるが、いずれもまだ十分とはいえない(それでもけっこう役には立つが)。
とはいえ、人工知能が進化していけば、おそらく翻訳は可能になるだろう。特に語源が似ていて文法構造も近いヨーロッパ系言語は実現も早そうだ。日本語は同音異義語が多いので音声認識はやや手こずりそうだが、精度もしだいに上がるだろう。そうなったら、現在より圧倒的に簡単に国際的なビジネスが可能になる。
学校での英語教育に力を入れるべきなのか? ちょっと考え直したほうがいいかもしれない。
【参考・画像】
※WAVERLY LABS
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※Indiegogo -Meet the Pilot: Smart Earpiece Language Translator-
【動画】
※YouTube –How’s the Coffee?-