コパ・アメリカ センテナリオ USA 2016の準々決勝が18日に行われ、アルゼンチン代表とベネズエラ代表が対戦した。
アルゼンチンはグループステージで唯一の3連勝を飾り、盤石の体制で決勝トーナメントに進出した。一方、ベネズエラは強豪ウルグアイを押し退け、2位でグループステージを突破した。
アルゼンチンはこの試合で初めてFWリオネル・メッシを先発で起用。ニコラス・ガイタン、ゴンサロ・イグアインとともに前線を形成する。一方、ベネズエラはエースのサロモン・ロンドンとホセフ・マルティネスが2トップを組んだ。
試合は開始早々に動く。8分、アルゼンチンは右サイドでメッシがボールを受けると、左足で浮き球のパスを前線へ入れる。これをエリア内右に走りこんだイグアインが右足でハーフボレーシュート。ボールはゴール左下に決まり、アルゼンチンがいきなりリードを手にした。
続く27分、ベネズエラに致命的なミスが起きる。最終ラインでパスを回すと、アルキメデス・フィゲラが中途半端なバックパスをGKダニ・エルナンデスへ送る。これをイグアインがカットすると、そのままGKをかわして無人のゴールにボールを流し込んだ。アルゼンチンがリードを2点に広げた。
ベネズエラは苦しい展開となったが、勇気を持って猛攻を仕掛ける。35分、フィゲラが高い位置でハビエル・マスチェラーノからボールを奪うと、ロンドンが左足シュート。しかし、ここはGKセルヒオ・ロメロがセーブ。得点を許さない。さらに39分、右CKを獲得すると、アレハンドロ・ゲラのクロスからロンドンがヘディングで合わせた。しかし、ここは惜しくも左ポストを直撃。ゴールにつながらなかった。
ここでベネズエラに決定的なチャンスが訪れる。43分、右サイドのロンドンから折り返しのボールが入ると、GKロメロがJ・マルティネスを倒し、ベネズエラにPKが与えられた。キッカーはルイス・セイハス。ここでチップキックを選択したが、GKロメロは一歩も動かず、正面でキャッチされてしまった。このまま2−0でアルゼンチンがリードしてハーフタイムを迎える。
1点を返したいベネズエラは、後半立ち上がりの55分にセイハスを下げてフアンピを投入する。しかし、次の得点を奪ったのはアルゼンチンだった。60分、ガイタンが中盤でボールをカットすると、メッシに預けて左サイドへ走りこむ。メッシがエリア左のガイタンへパスを出すと、再び折り返しを受けたメッシがゴール中央に決め、決定的な3点目を奪った。メッシにとってはアルゼンチン代表通算54得点目となり、ガブリエル・バティストゥータ氏が持つ最多得点記録に並んだ。
ベネズエラは70分、左サイドのゲラが上げた右足クロスをロンドンが頭でわずかにコースを変え、ようやく1点を返した。しかし、直後の71分にアルゼンチンがキックオフから攻撃を仕掛け、最後は途中出場のエリク・ラメラがゴール。再びリードを3点に戻した。このまま4−1でアルゼンチンがベネズエラを下し、準決勝に駒を進めた。
アルゼンチンは21日に行われる準決勝で、開催国のアメリカと対戦する。
【スコア】
アルゼンチン代表 4−1 ベネズエラ代表
【得点者】
1−0 8分 ゴンサロ・イグアイン(アルゼンチン代表)
2−0 27分 ゴンサロ・イグアイン(アルゼンチン代表)
3−0 60分 リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)
3−1 70分 サロモン・ロンドン(ベネズエラ代表)
4−1 71分 エリク・ラメラ(アルゼンチン代表)