将来の医療課題に対する準備、日本は13か国中最下位

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2016年06月28日 12:00  QLife(キューライフ)

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医療課題に対する患者・医療従事者の意識

画像はリリースより

 電機・家電製品メーカーのロイヤル フィリップスが、日本を含む世界13か国の患者2万5,355人(日本2,010人)と医療従事者2,659人(日本205人)を対象に、医療環境に対する意識調査を実施しました。

 この調査は、将来の医療課題に対する各国の準備状況として、「医療アクセス」、「医療の統合」に向けた現状、「コネクテッド ケア技術」の導入状況に対する患者、医療従事者の意識を検証し、結果を数値化したものです。100点満点で評価した結果、13か国の評価指数は平均56.5ポイントだったのに対し、日本の評価指数は49.0ポイントで13か国中最下位でした。

 「医療アクセス」の意識では、「健康な生活」「予防」「診断」「治療」「ホームケア」というヘルスケアプロセスにおいて、医療に関する情報やリソースにアクセスできると考えている患者の割合は、全項目で4割に届かず、特に「ホームケア」では18%と低くなっています。一方、医療従事者では、「ホームケア」を除く4項目で5割を超えており、患者と医療従事者の間で意識のかい離が見られます。

医療の統合・情報共有が今後のカギ

 患者の71%、医療従事者の90%は、「高齢化」を日本の医療が抱える最大の課題と認識しています。高齢化問題への対応のため、医療従事者では「在宅医療へのアクセスの改善」を求める声が32%で最多。一方、患者では「医療コストの削減」が55%で最多でした。医療費の自己負担について、患者の57%は医療内容に比べてコストが高すぎると回答した一方、医療従事者は51%が「適正」と考えています。

 医療関係者が連携して患者の治療にあたる「医療の統合」の現状について、患者の46%、医療従事者の59%が「まったく統合されていない」「あまり統合されていない」と回答。患者の66%、医療従事者の60%が医療の統合を重要と考えており、こうした医療の統合によって日本の医療の質が向上すると考えているのは、患者で57%、医療従事者で68%でした。

 「コネクテッド ケア技術」について、患者の84%、医療従事者の80%が「よく知らない」と回答しています。コネクテッド ケア技術とは、医療ICTを活用し、医療システムの関係者間で医療情報の共有を可能にする技術のことです。この技術の導入については、患者の56%、医療従事者の50%が賛成していることから、今後導入が進むことが期待されます。技術開発と導入をスムーズに進めるための制度設計が待たれます。(林 渉和子)

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