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市民の自発的な心肺蘇生で救命率が大幅アップ

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2016年07月01日 18:00  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

救急隊遠隔地区での救命率が2.7倍増加

画像はリリースより

 過疎地域や高層ビル、交通渋滞の影響で、救急隊の到着が遅くなる場所(救急隊遠隔地区)で院外心肺停止となった人に対し、近くにいた市民が自発的に人工呼吸と心臓マッサージを組み合わせた心肺蘇生を実施した場合、救命率が高くなることを、金沢大学の研究グループが明らかにしました。

 研究グループは、2007年から2012年に国内で発生した約72万件の院外心停止データから、市民が目撃した約19万件を抽出し、分析。119番通報を受けてから救急隊が現場に到着するまでの時間分布に基づいて3つの地区(近接、中間、遠隔)と、心肺蘇生の種類(未実施、従来型(人工呼吸+心臓マッサージ)/心臓マッサージのみ、口頭指導/自発的)に分類し、1か月後に自立した生活ができる状態で生存している割合を比較しました。

 その結果、119番通報後に、市民が通信司令員の口頭指導に従って心肺蘇生を行った場合は、救命率が未実施の1.5倍と微増にとどまりました。一方、その場にいた市民が、自発的に心臓マッサージのみを行った場合は1.9倍となり、さらに、人工呼吸を組み合わせた従来型の心肺蘇生の場合は2.7倍と、大幅に救命率が増加することがわかりました。

質の高い心肺蘇生ができる市民を養成し、現場へ送るシステム作りを

 救急車の出場件数は近年増加傾向にあり、現場までの到着時間も長くなっています。到着時間の全国平均は、2001年は6.2分でしたが、2014年は8.6分と2.4分も伸びており、今後の救命率低下に大きく影響を与える懸念事項となっています。

 とりわけ、救急隊遠隔地区では、院外心停止の救命率がとても低く、救急隊が到着するまでの間、質の高い心肺蘇生を実施できるかが、救命率上昇の鍵となっています。2012年11月には、石川県加賀市塩谷町で、国内初となる「ファーストレスポンダー」が発足しました。救急隊到着までの間、市民が救命措置をする住民組織で、救命率の向上に一役買っています。

 今回の研究は、質の高い人工呼吸と心臓マッサージを実施できる市民の養成と、そのような市民を院外心停止の発生現場へ急行させるシステム作りの必要性を示唆する結果となりました。講習会などへ参加して、市民一人ひとりが心肺蘇生法を学び、実行することが、身近な命を救う第一歩となるのではないでしょうか。(菊地 香織)

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