ホーム > mixiニュース > ライフスタイル > 夏の“ラン活”狂騒曲 ――ランドセルが買えない!? 争奪戦の現場から

夏の“ラン活”狂騒曲 ――ランドセルが買えない!? 争奪戦の現場から

0

2016年07月02日 09:02  MAMApicks

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

MAMApicks

写真写真
2ヵ月ほど前、ランドセルについての記事を書いた。

え、もうランドセル? ――2017就学へのカウントダウン
http://mamapicks.jp/archives/52200117.html

前回触れなかった話だが、最近のランドセルにはサイズが複数ある。
A4サイズが入るのはどれもそうだが、それがクリアファイルサイズなのか、フラットファイルサイズなのか。

そこまで聞いて「はあ?」というリアクションの筆者だったが、学校の連絡帳入れというのがどうもA4よりすこし大きなサイズらしい。

「両手がフリーになるから、ランドセルは大きくてものがたくさん入る方がいい」
「クリアファイルサイズでも、ちょっと曲げればフラットファイルはいるよ」
「軽くて大きい方がいいよ」
「いやあ、どうせ雑に扱うんだからなんだっていいよ」

≪……うわあーーーーーーーーーー!≫
≪何を買ったらいいのだあーーーー!≫

完全に混乱したまま、すべてを棚上げにして数ヵ月が経過していた。


■ランドセルを決める前に学校を決めるところから
筆者の子の通う(予定である)小学校では、学校説明会が行われた。
やけに早いなあと思ったが、この地域では学校選択制がとられているためなのか、毎年6月と10月に説明会を行っているのだという。

説明会には、小学生が歩いて通うにはかなり遠い場所のご家庭も来ていた。公立小中一貫校に行くのか、昔ながらの小学校に行くのか。いざ選べるとなると、親というのは迷うものである。

説明会の最後に個別に質問時間があったので、ランドセルについて聞いてみることにした。

6月も末になれば、そろそろランドセルの注文受付がはじまる時期。今決めておかないと、秋では欲しいものが買えないよ!と、この1年で諸先輩方からアドバイスをたくさん受けていたからだ。

「ランドセルのサイズですか? ……なんでも大丈夫ですよ?」

え、そこ気にするの?という反応が少し見えつつも、校長先生は丁寧に説明してくれた。

「クリアファイルの子もフラットの子もいるし、ロッカーに入らないってことはないですし、持ち物のサイズで困ることも今のところ聞いてないですよ。サブバッグも使いますけど、毎日は使いません。」

この学校の様子だけわかれば、取り急ぎ、用は足りるのだ。
我が家はその足で、ランドセルの下見に出掛けた。

■種類が多すぎるわりに、選択肢がない!? 最近のランドセル事情
4月以降、オーダーしていたランドセルのカタログが各所から届いた。
いきなり全部を見せても5歳は混乱するだろう、ということで、ある程度こちらで絞って、カタログの折ってあるところを見てね、と数冊渡したのだった。

「どう?ほしいのあった?」
「うんー、なんかー、これ、おんなのばっかりだよ」

言われてみればたしかに、女子向けのものは種類も豊富でページもたくさん割かれていた。男子向けといえば、黒、紺、茶、たまにモスグリーンやシルバー。あとは背当ての色やステッチで遊ぶくらいか。

スタッズがたくさん付いているパンクなデザインのものも候補としてこっそり混ぜていたが、どうもお気に召さなかったらしい。

「あのねえ、くろがいい。ほか? うーん、ない!」

筆者の中の「男の子のランドセル」のイメージはこうだった。

──黒、背当ては白、ビョウの色はシルバー、安っぽく見えないクラリーノ、頑丈な作り。ステッチも特別なことはなく普通の色。

長男もほぼ同じイメージだったようで、方向性は決まった。

次に、本人を連れて行く前に、どこに試着しに行くか、大人が店を選定する作業に入り、昼休みを使ってショールームを回った。

実際見てみると、カタログとは大違い!ということが結構あった。かぶせの厚みや頑丈さは、触ってみないとわからない。行けそうなところは全部回ったが、展示会しかチャンスのないメーカーも多く、カレンダーには細かく予定を入れていった。

「どこから回ろうか?」

長男の性格上、最初の店の1個目で決めてしまうだろうという読みがあったからだ。

いろいろ調べて、土屋鞄か大峡製鞄で揺れていた。
“どシンプル”なものを探そうとすると、意外とないということに気づいたからだ。

正直、もうランドセルのことを考えるのが面倒になっていて、安牌切りたいという気持ちが大変強かった。

そこで、常設店があって比較的近いということで、中目黒の土屋鞄に行ってみることにした。それが、学校説明会の日だった。

■ほう、ここが工房系ランドセルメーカーか……
6月も上旬ということでさほど混んでおらず、すんなり入店できた我々。予算は6万以下と決めていたので、ここで買えるのはクラリーノ一択である。事前にカタログでイメージを作ってから行ったので、本人もすんなり試着を始めた。

最初は背当ての色がカラフルなのを試着したが、鏡の前でありとあらゆる角度から見て「うーん」と悩んでいる。

オーソドックスな配色のが棚に戻ってきたので、それを背負ってみると笑顔になり、「これがいい!」と、いろんなポーズでの写真撮影に応じるのだった。

念のため他の種類も見せるが、どうもツルツルの触り心地を求めていたようで、彼の心が揺れることもなく、決め打ちとなった。

「発売当日はWEBでの注文をおすすめしておりまして」

まあ、お店に長蛇の列を作られても大変だろうし、クレジットカードを登録しておいて、当日さくっと買えるなら、そのほうがいいよね、とパンフレットを受け取って返った。

「あっさり決まっちゃったね」
「もう、他のところは見学いいか」

カレンダーにつけていた見学の予定を全部削除した。

■阿鼻叫喚!サイトに繋がらない!“ラン活”狂騒曲
ランドセルを買い求める活動、のことを「ラン活」というらしい。恥ずかしながら、ランドセル注文当日にネットで知った。

この日、朝10時から土屋鞄のランドセルが受付となった。
店頭・電話・インターネット同時受付だったが、何も考えず、10時ぴったりにネットでポチッとすることに決めていた。

……つながらない。

画面の読み込みはなかなか進まず、白い画面が出迎えた。
職業柄、すぐにサーバーがアクセス過多で落ちたことはわかった。これはすぐ復旧するかわからない。

「これ、買えるのかなあ、売り切れてたらどうしよう」

1時間経ったあたりで不安になった。
ネットでは、ランドセルの注文が確定しない年長親たちの阿鼻叫喚が流れてきた。……筆者もその中のひとりだ。

「あんなに気に入ってたのに、売り切れて買えないって言ったら、どうするかな、泣くかな……」

システムエラーを返されながら、都度カートに戻ってやり直すも、注文が確定しない。どうもクレジットカード決済画面でつまづくことがわかった。

そこで、支払い方法を代引きにしてみたところ、数回のリトライで、注文が確定したのだ!

脳内に、映画『ロッキー』のクライマックス時に流れる、あの曲が流れ始めた。私の中のスタローンが今、傷だらけでガッツポーズをしている。

購入スタートから2時間半経過。長かった戦いに今、ピリオドが打たれようとしていた……!

……待って、まだ、小学校生活はスタートも切っていないのに!


何度も言うようだが、「2010年生まれの長男の世代が」なのか、「我々就職氷河期世代が」なのかわからないが、次から次へ、急かされながら生きていくのはなぜだろう。

受験、就活、婚活、妊活、お産難民、保活、新たな造語として現れた“ラン活”……。間を置かずに今度は子のお受験であったり、学童難民にならないような活動も入ってくるだろう。

いったい何なのだ、もうちょっと生活にゆとりをくれないか。

4年後にひかえる次男の時にはどのような風潮なのだろうか。できれば、活動などしなくてもすんなりランドセルを購入し、おだやかに入学式を迎えたいものであるが。

ワシノ ミカ
1976年東京生まれ、都立北園高校出身。19歳の時にインディーズブランドを立ち上げ、以降フリーのデザイナーに。並行してWEBデザイナーとしてテレビ局等に勤務、2010年に長男を出産後は電子書籍サイトのデザイン業務を経て現在はWEBディレクター職。

    あなたにおすすめ

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定