「日本の象徴」にもネット環境 富士山Wi-Fiサービス開始へ

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2016年07月14日 11:20  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

富士山の登山シーズンが始まった。近年は国外からも旅客を集めているということもあり、それに対応した観光整備が急ピッチで進められている。

現代における観光整備とは「インターネットインフラの充実」である。今やネット環境がなければ誰も寄り付かない、と言っても過言ではない。それが分かっているから、「公共Wi-Fi後進国」と言われていた日本もその整備に資金と労力を投じている。

そしてそれは、富士山も例外ではない。

山頂でもつながる富士山Wi-Fi

株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレスは、7月10日から富士山の全山小屋で「富士山Wi-Fi」の提供を開始した。

富士山五合目以上の施設及び山小屋には、この富士山Wi-Fiがすでに設置されている。利用の際はSNSアカウントかEメールでの認証手続きを行い、それ以降は無料でインターネットに接続できる。

対応言語は6言語となっているが、その内訳が興味深い。日本語、英語、朝鮮語、簡体字、繁体字、そしてタイ語である。意外なことにヨーロッパ言語はない。すなわち、これが外国人登山客の「顔ぶれ」を表しているのだ。

静岡県内の空港にも

また、この富士山Wi-Fiは静岡県内にある富士山静岡空港にも設置されている。

このサービスは山梨県と静岡県の共同委託だが、静岡県としては静岡空港を出入国の窓口に利用してほしいという意図があるようだ。この空港は建設前から現在に至るまで賛否両論の議論があり、「やはり空港建設は失敗だった」という声も根強い。

国際定期便の数は順調に増えている。だが、静岡空港が常に実績を示さなければならないということに違いはない。空港の利便性向上は、そのために絶対不可欠な工程だ。

リアルタイムの富士山を

富士山Wi-Fiの提供期間は、9月10日までとなっている。あくまでも登山シーズン限定のサービスで、それ以外の時期は設置場所の山小屋とともに休止となる。

だがいずれにせよ、こうしたサービスは観光地としての富士山を世界に印象づけるチャンスではないのか。

今や世界のどこにいても、SNSで周囲の状況を配信できる時代。このWi-Fiサービスの登場により、「リアルタイムの富士山」を世界の人々に紹介できるのだ。

【参考】

※富士山史上初! 全山小屋で利用可能な無料Wi-Fi、「富士山 Wi-Fi」を提供!−KDDI

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