肌の2大トラブル「毛穴の開き」と「しみ」 効果的な対策方法は?

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2016年07月29日 19:32  新刊JP

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新刊JP

渡辺奈津さん
「私の肌はボロボロ」「なんであのモデルさんの肌はきれいなんだろう」
女性にとって肌の悩みは尽きないもの。だからこそ、新しいコスメが発売されれば試してみたり、スキンケアを過度に行ってしまったりしてしまいます。

ですが、皮フの専門医から見れば「日本人の肌は美しい」といいます。

『日本人の肌はなぜ世界一美しいのか?』(主婦の友社刊)を上梓した渡辺奈津さんへのインタビュー後編では、女性の肌の悩みの解決方法について聞いていきます。
(新刊JP編集部)

■女性を悩ます「毛穴の開き」と「しみ」対策とは?

――本書では顔色を「青・赤・黄・白・黒」の五色で分けて、その上で中医学の「五臓」と重ねて状態を説明されています。一色ずつ、どのようなことを示しているかお聞かせいただけますか?

渡辺:まずは今言ったように青は「肝」です。普段頑張り過ぎていて、ストレスを溜めているタイプが多いですね。「疳(かん)の虫」って言葉がありますが、「肝」とは漢字が違うけれど通じるものがあって、過度に動いて疲れてしまっている。眉間に青筋が立っている人はストレスに注意です。

――続いては赤色です。こちらは「心」ですね。

渡辺:そうですね。心臓に負担がかかっていると顔が赤くなります。炎症を示す色で、どこかに熱を持っている状態です。風邪ならばゆっくり休めば治るのですが、治らない場合は心臓に熱がたまっていることもあります。ほおやおでこ、鼻先、舌先などが赤い場合は、どこかに熱がこもっているので、注意が必要です。

――黄色は「脾」ですね。こちらはどのような状態を示すのでしょうか。

渡辺:基本的に胃腸が弱いというイメージを持ってもらえるといいでしょう。胃腸が弱っていると「黄色」が出てくることが多いんです。ただ、顔色は一色ごとに出てくることはあまりなくて、重なって色が出てくることが多いので、胃腸が弱って黄色くなっている中で暴飲暴食をすると今度は赤も出てきたりします。

また、顔だけではなくて、二の腕の内側あたりにも黄色はよく出てきますね。二の腕が黄色になっている場合、二の腕を触ってみると、たるんとしていて緊張がない。一方で青い場合は過緊張になっているから触るとくすぐったがることが多いんです。

――白は「肺」ですが、こちらはいかがでしょうか。

渡辺:白は、昔は結核を示す色でした。「美人薄命」といいますが、まさに色が抜け落ちてしまっている状態です。汗をかきにくい人が多いので、例えば辛いものを食べたり、お風呂にゆったり浸かって汗をかくことが大事ですね。

――最後に黒ですが、これは「腎」を指しますね。

渡辺:「腎」は泌尿器官や性行為などに関わる部分になります。そして、黒は「死」を意味する色ですから、腎機能の衰えは死に直結しています。日焼けサロン以外で急に肌の色が黒くなる人がいますけど、不吉な感じがしますね。

――先ほど挙げた「肌悩み」に関する調査で、各年代で共通していた悩みが「毛穴の開き」と「しみ」だったそうです。この2つへの対策方法を教えていただけますか?

渡辺:「毛穴の開き」を気にする気持ちは分かるのですが、きれいにしようと化粧でカバーをすると余計に毛穴が開くので、過度にケアはすべきでないでしょう。ただ、今はケアをし過ぎて逆に悪化してしまい、毛穴の開きが深刻化してしまった女性も多くいます。その場合は、皮膚科の先生に相談をしてみてください。

また、「しみ」は日光照射と摩擦でできます。もちろん、しみができにくい体質、できやすい体質というのもあるのですが、いずれにしても防ぐ方法は太陽に直接当たらないこと、あとは肌をこすらないことです。「しみ」は蓄積なので、もし今まで直射日光にあたっていたら、もうそれは「しょうがない」と思った方がいいでしょう。

――普段から少しずつ肌を守っていかないといけないわけですね。

渡辺:そうですね。日光避けならば、こする行為が発生する日焼け止めクリームよりも日傘の方が良いと思います。でもそれも自分の肌との相談の上で決めるべきでしょう。私も相談されたときは肌に合わせてアドバイスをしますからね。

――自分の肌の変化についていちはやく気付くために、普段からすべきことはなんでしょうか。

渡辺:ちょっとおかしいなと思ったら皮膚科に相談しに行ってほしいですね。化粧品も新しいものが次々と出ていて、テレビで宣伝されたり、モデルさんが使ってブログで紹介したりしているじゃないですか。だから次々に新しい化粧品を購入する女性が多いんです。ただ、化粧品の組み合わせが良くないものもあるし、そもそも肌に合わないものもある。そうなると、肌にダメージを与えてしまうんですよ。

では、そもそも「ちょっとおかしいな」と判断するにはどうすればいいのかというと、お風呂に入った時に、すっぴんの自分の顔をよく見ること、そして手を触れてどんな感触か自分で診断することです。もちろん季節とか食事とか生理や体調とか、毎日少しずつ肌の調子は変わるものなので、普段からチェックする意識付けをしておくといいでしょう。

――もう一つ、肌ケアで教えてほしいものがあって、夏の「汗対策」です。サラサラしている質の良い汗と、ベタベタしている質の悪い汗があるといわれていますが、質の良い汗になるにはどうすればいいのでしょうか。

渡辺:軽度の運動や入浴によって新陳代謝を促進して、冷え性を改善することが大切です。シャワーだと体が温まらないので、「じわっ」とした汗が出てきません。良い汗がかけなくなってしまうんですね。汗は熱を発散させてくれますが、最近クーラーが効いてる室内で仕事をする人が増えましたよね。そうなると熱中症になりやすくなったり、湿疹がひどくなることもあるので、適度に汗を流すべきでしょうね。

――最後に、本書をどのような人に読んでほしいと思いますか?

渡辺:肌に悩みを抱えている人ですね。きれいになりたい人、肌ケアの仕方が分からない人、そういった人たちに届けばいいなと思います。

(了)

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