こんな講師では困る… 身にならない10の「なんちゃって研修講師」

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2016年08月01日 18:02  新刊JP

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こんな講師では困る… 身にならない10の「なんちゃって研修講師」
ビジネスの現場では人前に立って話をする機会はよくあること。しかし、そこでどのように自分を演出し、どのように相手に自分の言わんとしたいことを話すかによって、その後の聴衆の動き方は大きく変わる。

誰もがスティーブ・ジョブズのようなプレゼンができればいいのだが、あれは彼だからこその説得力であり、一介のビジネスパーソンが真似をしたとしても「イタイ人」になってしまう。

■勘違い講師が多い!

ビジネスマナーから業界固有の情報レクチャーまで、幅広いスキルを教える「セミナー・研修講師」は、人前に立って話をすることのいわば「プロ」だ。

また、「講師」という立場として話すわけだから、聴衆は「受講者」であり、教えを乞いにそこに参加していることになる。となると講師は受講者の期待に添わなければいけない。話すことだけでなく、受講者たちにとって身になるかどうかが大事になるはずだ。

しかし、講師歴27年のキャリアを持つ潮田、滋彦氏は、成功している人のプレゼンの手法や振る舞いをただ真似ていたり、自己流になっていて、本質的なことを忘れている講師が多いと指摘する。要はニセモノの「勘違いセミナー講師」である。

■これは学ぶべきものがない…10の「なんちゃって講師」

「良いセミナー講師、研修講師とはどういう講師なのか」について書かれた潮田氏の新著『“売れっ子講師”になる112の秘訣』(ごま書房新社刊)では、まずこうした「なんちゃって講師」を10種類に分類するところからはじまる。それが次の10個である。

(1)聞きかじり講師
…本やネットの情報を鵜呑みにしてそのまま話してしまう。話が表面的。

(2)上から目線講師
…「教えてあげる」というスタンスで受講者に接してしまう。上からになり過ぎて相手企業に失礼を言ってしまうことも。

(3)揉み手講師
…自分を卑下して「受講者に気に入れられよう」としてしまい、自信のなさが伝わる。

(4)あいまい・ブツ切り講師
…話す内容につながり感が薄い。ワークをしても目的がはっきりしないため、受講者が困ってしまう。

(5)フィーリング講師
…感情に流され過ぎて気分で話してしまう。あがって頭が真っ白になることも。

(6)ボソボソ講師
…声が小さくパワポやスクリーンに頼りがちで面白くならない。会場を居眠りの場にしてしまう。

(7)やらされ講師
…企業内の「プロではない話し手」に多い。やらされている意識からネガティブな発言を連発する。

(8)キャラだけ講師
…キャラ立ちし過ぎて、かえって受講者の学ぶ姿勢をそいでしまう。

(9)瞬間風速講師
…普遍性がないノウハウを教えるため、基礎も応用も身につかない。

(10)頭でっかち講師
…専門用語を使って自分をブランディングするが受講者に対する配慮がなく、理解できない。

この10個のタイプは講師として自分が教えるときも、そして自分がセミナーを受ける(採用する)側においても、その人が講師として「良いのか/悪いのか」を判断する一つの指標になるはずだ。

■人に教える立場の講師にとって最も大切なものとは

潮田氏は講師が主役になってしまってはいけないと述べる。あくまで主役は受講者自身であり、彼らが自分で価値を生むように仕向けるのが講師なのだと言う。

簡単な社内セミナーや社内研修や勉強会で講師を行うときも、外の企業から招かれて何かを教えに行くときも、大切なことは「講師」が目立つことが目的ではないということ。自分の持っているノウハウやテクニック、知識をしっかり伝えて受講者に身に付けてもらうことが目的なのだ。

『“売れっ子講師”になる112の秘訣』に書かれているテクニックは、自分をブランド化する方法ではなく、良いセミナーをするためのノウハウが書かれている。「売れっ子」になるかどうかは、結果でしかないということを考えれば、この内容は大いに参考になるはずだ。

講師を目指す人はもちろん、社内で人に何かを教えることのある人には、きっと共感できる内容が詰まっている本だ。

(新刊JP編集部)

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