昔の海外旅行で「荷物を持ち運ぶカバン」と言えば、革製のトランクを指した。だが今では、車のついたキャリーバッグがそれに置き換わっている。
そのキャリーバッグにハイテクを搭載する試みが、最近活発だ。「バッグをハイテクにして何か便利なことが起きるのか?」という疑問が浮かぶが、先日クラウドファンディンサイト『Indiegogo』に登場したキャリーバッグは世界中の市民の度肝を抜いた。
このバッグは、意志を持っているのだ。
持ち主を追尾するバッグ
『Cowarobot R1』というネーミングは、正直キャリーバックとしてはあまり相応しくない。
だが、これはもはやキャリーバッグではないかもしれない。持ち主の行く先を、まるで犬のように追尾するのだ。
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[youtube https://www.youtube.com/watch?v=CI2KelDN-fQ&w=560&h=315]
動画を見る限り、持ち主の男性にピッタリくっついて移動している。障害物も認識し、歩みを止めることなくスムーズに回避することもできる。
Cowarobot R1は、付属品のブレスレットとスマートフォンに連動している。ブレスレットをつけた持ち主から約50メートル離れていても、位置情報を正確に認識し自動走行するのだ。
最高時速7キロ超
もちろん、持ち主がこのキャリーバッグの位置を確認することも可能だ。また、解錠はブレスレット認識及びアプリ認証。少なくとも、テクノロジーに疎いコソドロがこのバッグを盗み取ることは不可能だろう。
ちなみにCowarobot R1の最高速度は、時速4.5マイル。メートル法換算では7.2kmである。不動産広告などの徒歩所要時間は時速4.8kmで計算されているから、7km超は軽めのジョギングといったところか。
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いずれにせよ、歩く分には問題ない速度で追跡してくれるという。もう一度書くが、これはもはやキャリーバッグではないかもしれない。
防犯新時代
この新製品の登場で何が変わるかと考えれば、恐らく「防犯機器の在り方」だろう。
スマートフォンというものが時代を変革したテクノロジーだということに誰も異論はないはずだが、同時にこの文明の利器は「大切なものの位置情報」を表示してくれる。これにより、「鉄製の錠前」が前提だった防犯関連用品が大きく変貌した。
今や分厚い錠よりも、スマホ連動のGPS機能が盗難防止に貢献している時代。我々の日常生活も、革新の時を迎えようとしているのだ。
【参照】
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【動画】
※COWAROBOT R1: The First Robotic Suitcase-Youtube