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火力発電が人命を奪う?中国人が語る”反原発活動”の矛盾点

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2016年08月25日 13:10  デイリーニュースオンライン

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デイリーニュースオンライン

写真反原発活動の矛盾点について考えて見る (C)孫向文/大洋図書
反原発活動の矛盾点について考えて見る (C)孫向文/大洋図書

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。

 2016年8月21日、原発稼働反対を求める市民団体が東京・霞が関の経済産業省敷地内にテントを設置した問題を受け、東京地裁の執行官が強制撤去を行いました。16年7月に立ち退きの義務が最高裁により判決されたにもかかわらず、市民団体側が応じなかったための行動です。

■原発反対は左派・リベラル共通の理念

 今回の件のみならず、市民団体、共産党をはじめとする各野党、16年8月15日に解散したSEALDsなど、日本の左派・リベラル勢力はこぞって「反原発」を訴えます。本来は団体ごとに思想、主張の違いがあるはずなのですが、なぜか原発問題に関しては一様に反対意見をとなえています。ちなみに海外の左派・リベラル団体を見渡してもこのような現象は見当たりません。

 現在のテクノロジーで、現実的に大規模発電が可能な手段は火力・水力・原子力の3つに限られます。広大な水源が多く存在しない日本では、仮に原発を禁止した場合、必然的に代替の発電所は火力となりますが、こちらも問題が多々あります。

 16年8月21日発の「ニューヨークタイムズ」中国版によると、中国とアメリカの学者が共同研究を行った結果、中国の大気を汚染する物質「PM2.5」の主な排出要因は石炭の燃焼であり、2013年にはおよそ36.6万人もの人物が石炭の影響で健康面に被害を受けたと推測されました。13年度にPM2.5の影響で死亡した中国国民の数は15.5万人程度でしたが、そのうちの半数以上にあたる約8.65万人が、火力発電所の従業員や石炭を使用している工場の作業員、もしくは施設周辺に住む住民だったという統計があります。この事実が判明したことを受け、中国の火力発電所の運営を担当する国営企業「中国石油化学工業集団」は正式に謝罪を発表しました。ちなみに中国とインドの2ヶ国で世界中のPM2.5のおよそ64%を排出しているとされており、世界中約290万人の健康に被害を与え続けています。

■火力発電が環境を破壊する

 上述のような健康面の被害に加え、火力発電所とは石炭、石油、天然ガスなど天然資源を消費して電力を生み出す方式のため、長期的な視点から見れば重大な環境破壊につながります。さらに少量の資源で発電可能な原発に比べ、大量の燃料消費を必要とするため、資源を輸入に頼らざるをえない日本にとって大きな経済負担となります。このように火力発電所が生み出す問題は、恒常的な視点で見るとむしろ原発よりも多いといえるでしょう。

 日本の左派・リベラル層は東日本大震災時の福島第一原発事故などを例に挙げ、原発の危険性を訴え続けます。しかし燃料の爆発による火災、ダムの決壊による水害など、自然災害時に大規模事故を引き起こす可能性は、すべての発電所にあてはまります。

 福島第一原発事故以降、日本各地に放射線被害によるガン患者が増加したなどといった報告は今のところ存在しません。SNSを閲覧すると、原発反対派の人々は放射線の危険性を訴えると同時に、原発稼働を推進する現安倍晋三政権批判に結びつけることが多々あります。僕は左派・リベラル層がこぞって原発に反対しているのは、科学的根拠によるものではなく、現政権批判の口実にしやすいネタであるというのが真相だと思います。

 現時点で原発は、もっとも安価で電力を生み出せるコストパフォーマンスのよいシステムです。僕は原発反対派の人々には、まずは発電に関する実現可能な代替案を提出してもらいたいと思います。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)など。

(構成/亀谷哲弘)

このニュースに関するつぶやき

  • 電気って、蓄電しても「放電し続けている」から代替案としては弱い。
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  • 事故が起きれば原発のあった土地は「人が住めない」。中国みたいに広大な国土の国はいいさ、ここは狭い日本、しかも火山帯でできていて地震津波は日常茶飯事、国の条件を無視するな。
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