腕にびっしり彫られたタトゥー、こんもりと盛り上がった黒髪、目にはぶっといアイライン――第50回目を迎えた節目のグラミー賞で、見事主役の座を勝ち取ったエイミー・ワインハウス24歳。個性的ないでたちと、パンチのある歌声にノックダウンされてしまった人も多いのではないでしょうか。
奇抜なルックスが生む「キワモノ」っぽいイメージとは裏腹に、グラミーをさらった歌唱力と音楽センスはホンモノ。同業であるミュージシャンからの評価も高く、プリンスやJay-z といったビッグスターもファンを公言しています。
迫力満点のタトゥー |
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しかし本業の歌以上に彼女の名を有名にしてきたのは、数々の悪癖とスキャンダル。ドラッグとアルコールの依存症で、しょっちゅうライブをドタキャンしたり、演奏中に薬物らしきものを吸いステージでぶっ倒れるなど、「ヤバめ」なトラブルを起こしては、ゴシップ誌の格好の餌食になっています。昨年10月には、結婚したばかりの夫と共に、マリファナ所持で逮捕されるというショッキングな出来事も。
これらの悪行がたたってか、エイミーはグラミー開催国であるアメリカに、ビザの発給を拒否されてしまいます。後になって認められたものの、授賞式には顔を出さず。出身国イギリスから、衛星生中継での参加とあいなりました。
歌うエイミー。たっぷりの黒髪がトレードマーク。 |
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その授賞式でも歌われたエイミーのヒットソング「Rehab(リハビリの意味)」には、破天荒な彼女ならではのエピソードがあります。 「みんなは私をリハビリ施設に行かせようとするけど、絶対イヤ」というフレーズで始まるこの曲、テンポこそ楽しげで軽快ですが、歌詞の内容はなかなかシニカル。
それもそのはず、実際にリハビリ施設入りを勧められた彼女が、「まっぴらご免」と突っぱねた経緯を、歌にしたものなのです。 気に入らない要求に対して「ノー」を言うだけでなく、歌で「返答」し、しかもヒットさせてしまうあたり、歌姫・エイミーのタフさと洒落っ気が感じられるお話ですね。
「Rehab」収録のアルバム「Back To Black」 |
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とはいえ、そんな強気な歌の中には「もう飲みたくなんかないの、ただ友達が欲しいだけ」なんていう、しおらしい台詞も。自分らしくあろうとすることで傷つき、理解者を求めて叫ぶ、彼女の孤独が垣間見えるようです。(皮肉にも「Rehab」ヒット後、彼女は何度も施設のお世話になることになります。)
グラミーを獲ったことで、更なる活躍が期待されるエイミー。シンガーとしてのキャリアだけでなく、彼女自身を一番苦しめ、損なっているドラッグやアルコール依存から脱し、新生・エイミーとしてステップアップしてくれることを祈りましょう!(編集・執筆/mixiニューススタッフ)
関連サイト:
ユニバーサルミュージック:http://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/amy_winehouse/index.html
Myspace公式サイト:http://www.myspace.com/amywinehouse
mixiミュージック:http://music.mixi.jp/view_artist.pl?id=10596
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