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オレンジ郡の中でもかなり南に位置するデイナ・ポイントのビーチで1日午前、どこからともなく1頭のシカが砂浜に現れた。角がないためメスであろう。小走りしながら海水に飛び込み、果敢に沖に向かっていくシカ。その姿にある者は呆気にとられ、ある者は悲鳴をあげ、サーファーたちはボードでシカを傷つけないよう十分な注意が必要となったという。
実はこの時、海では地元高校のサーフチームが加入希望者に対するトライアウト（実技・適性検査）を行っていた。そのためシカに気づいた参加者たちは、のびのびと実技を披露している場合ではなくなってしまった。またシカの様子を撮影してFacebookに投稿したのはマイク・ファウディさん。息子のコール君がこのたびのトライアウトに挑戦するため砂浜から見守っていたという。
ただし打ち寄せる波にシカも自分の置かれている危険な状況に気づくと、おびえた様子で激しい“犬かき”が始まった。そこでサーフチームの監督を務めるティム・サムソンさんがサーフボードに乗ってパドルで400メートルほど追いかけ、やっとシカを波打ち際の安全なところにまで導いた。「犬かきは体力を消耗させます」とティムさん。しかしシカは一目散に逃げていったという。
「裏には岩山がありますが、シカが一体どこからやってきたのか誰にもわかりません」とトライアウト審査員のシェリ・クランマーさん。ライフガードのブラッド・ハーゾグ隊長は、地元メディアの取材に「非常に稀なことですが、シカは時々海に泳ぎに来ることがあります」と話している。シカの目にも少年少女のサーフィンは楽しそうに見えたのであろう。
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（TechinsightJapan編集部 Joy横手）
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