40歳以上の約4割に「不眠症の疑い」
画像はリリースより夜なかなか眠れない、朝早く目が覚めるなど、眠りに関する悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。十分な睡眠が取れず、日常生活にも影響を及ぼすようになると、「不眠症」が疑われます。不眠症を含む睡眠障害がもたらす経済損失は年間3兆円を超えるとも言われており、深刻な社会問題になっています。
MSD株式会社では、「40歳以上の不眠症治療に関する意識と実態の把握」と題して、全国の男女45,811人を対象にした調査を実施。その結果、約4割に不眠症の疑いがありました。疑いのある人のうち、約6割の人が「不眠症状の悩みがある」と回答しましたが、医師へ相談している人は約4割にとどまっています。相談していない人へ不眠症治療薬に対するイメージを尋ねたところ、約6割が「一度飲み始めるとやめられない」と答えており、治療薬は依存性が強いという印象を抱き、治療に二の足を踏んでいる可能性もうかがえます。
一方、治療のため、病院で処方された薬を服用していると答えた人は7.2%。継続して治療薬を服用している人のなかで、3年以上と答えた人は56.2%と半数を超えており、服用は長期化の傾向にあります。治療薬の“減薬・休薬”について医師と相談した上で治療に望んでいる人は約3割と少数派。服用者の半数以上が「薬をいつまで飲めばよいのかわからない」と回答し、不安を持ちながら治療を続けていることもわかりました。
不眠症の疑いがある人が最も多いのは、東京都
都道府県別に不眠症の実態をみてみると、不眠症の疑いが最も多いのは東京都で45.6%。以下、愛媛県(43.6%)、徳島県(43.1%)、神奈川県(同)、愛知県(42.5%)と続きます。最も少ないのは山口県で36.2%。次いで、北海道(36.3%)、青森県(36.6%)、山形県(36.8%)、岐阜県(37.3%)という結果です。
不眠症治療薬の服用期間について、3年以上と答えた人が最も多いのが石川県で70.0%。2位は埼玉県(68.0%)と愛媛県(同)で、栃木県(66.0%)、静岡県(同)となりました。逆に、少なかったのが富山県で38.3%。次が長野県(42.0%)で、宮崎県、福井県、千葉県が44.0%で並びました。
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子どものころは、「ひつじが1匹…」と数えているうちに自然と眠りにつけたものですが、多様なストレスにさらされている大人はそう簡単に眠れないかもしれません。また、不眠はうつ病の症状の1つでもあります。眠れない夜が続くようなら、医師へ相談して適切な治療を受け、すっきりした朝を迎えられるようにしたいですね。(菊地 香織)
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