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うつ病患者、ノルアドレナリン神経伝達機能に異常

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2016年09月29日 18:00  QLife(キューライフ)

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注意・覚醒機能の高まりと相関

画像はリリースより

 うつ病患者は脳内のノルアドレナリン神経伝達機能に異常が生じ、注意・覚醒機能の高まりと相関していることが、量子科学技術開発機構と慶応義塾大学の共同研究で発見されました。

 ノルアドレナリンとは、覚醒、集中、意欲、記憶などの脳機能と関係する神経伝達物質で、ストレスを受けたときにも放出されます。これまで、うつ病患者の死後脳研究では、脳の中心部の領域でノルアドレナリンを再取り込みする機能がある「ノルアドレナリントランスポーター(NAT)」の密度が変化していることや、放出を調節していると考えられる受容体密度が変化していることが報告されてきました。これらは、うつ病の発症にノルアドレナリンが重要な“鍵”となっていることを示しており、精神科の臨床でもNATを標的とした抗うつ薬が広く使われています。

 しかし、ノルアドレナリン神経伝達にどのような変化が起きているかまでは解明に至っておらず、うつ病で見られる抑うつ症状や睡眠障害、注意・覚醒機能の変化などが、どのような脳内メカニズムによって生じているのかわかっていませんでした。

患者のNAT密度、約3割高いことが判明

 そこで、今回の研究では、自分を責める傾向が強く、不眠や食欲低下などの症状があるうつ病患者19人と、健常者19人を対象に、がんの検査にも使われるポジトロン断層撮像法(PET)装置を用いた検査を実施。脳内のNATに結合する特殊な薬剤を用いて計測を行い、視床のNAT密度の指標となる結合能を定量しました。

 患者と健常者で定量値を比べた結果、患者のNAT密度が健常者よりも29%高いことが判明しました。また、患者のNAT密度と注意機能との相関解析を行ったところ、視覚性注意を調べる検査では、密度が高いほど、反応時間が速く、視覚的探索機能が高いことが明らかになりました。このことから、自分を責める傾向が強く、不眠や食欲低下などの症状があるうつ病患者においては注意・覚醒機能はむしろ高まっており、その変化とNAT密度との間に相関があることもわかりました。

 今回の研究により、上記の症状があるうつ病患者の治療にはノルアドレナリン神経伝達機能の調整が有効であることが示されました。今後もノルアドレナリン神経伝達異常が原因と考えられるうつ病患者候補の特定や、それに合った効果的な抗うつ薬の選択、脳内メカニズム解明に基づく薬剤開発などの治療戦略につながることが期待されます。(菊地 香織)

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