芸能生活19年 成海璃子が2016年に想うこと

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2016年11月25日 02:00  ソーシャルトレンドニュース

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ソーシャルトレンドニュース

"芸能生活19年 成海璃子が2016年に想うこと"

5歳のころから仕事をはじめ、現在24歳。来年には20年目を迎える成海璃子。2016年は、映画『無伴奏』や、現在放送中のバカリズム脚本のドラマ『黒い十人の女』に、12月からは筒井道隆との連ドラも控えるなど、着実に役の幅を広げてきた成海璃子。映画の最新作となるのは『古都』。川端康成原作の小説のその後を描いた映画で、主演・松雪泰子演じる女性の娘・結衣を演じた。
この度、“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”で初のインタビュー。最新作での現場でのエピソードや、これまでの長いキャリアを通じての変化などを聞いた。

共感できる“挫折感”



――映画『古都』では成海璃子さん演じる結衣が、画家を目指してフランスに留学するも、自分の才能に悩む姿が描かれます。演じてみて、共感できる部分はありましたか?


「結衣の挫折感のようなものは、私自身も感じたことがありますし、みんな共感できるような気持ちなのかな、と思います」


――ええっ、成海さんも挫折感を感じたりするんですか?


「もう、しょっちゅうそういう感覚はありますよ(笑)。ただ、色々吹っ切れて、腹が決まったのは高校卒業したあとくらいからですね」


――6年前くらい、ということですよね。


「そうですね、高校を卒業して、大学にも行かなかったですから。この仕事で食べていくぞ、と腹を決めたことで、すごく気持ちがラクになりましたね」



――とはいえ、高校卒業以前の成海さんも、当然のことながら、真剣に仕事に向き合っている印象がありました。


「物心がつくころからやっていて、現場でちゃんとやるのが当たり前だったから、不思議とそうなっていったのかもしれません」


“映画育ち”の感覚


――長く仕事をしてきて、例えば大きい役がきたときに、テンションが上がったり、ということはなかったのですか?


「昔から仕事をしていると、浮つくヒマもなくて、いたってクールに受け止めていましたね。『連ドラ決まった!イエイ!』みたいなこともあまりなくて(笑)。ずっと目の前のことにきちんと取り組む、という感じでやってきました


――連ドラが決まっても、いたって冷静なんですね(笑)。


「なんだかドラマの現場に行くと、自分が映画育ちだな、ということを感じるんですよね」


――どういうことでしょうか?


「もちろん『私は映画女優です』とか『私は舞台女優です』とか、そういうくくりに興味はないんです。ただ一方で、思春期の色んなものを吸収している時期を、映画の現場で過ごすことが多かったので、映画の現場に育てられてたな、という感覚はもっていますね」



――ちなみに、映画好きでもある成海さんが、最近見てよかった日本映画ってあったりしますか?


「実は、日本映画は最近昔の作品ばかり見ていて…新しいものは出演作くらいしか見ていないんです。だから、そこに関しては喋る資格はないですね」

“楽しめる要素”がひとつあればいい


――では、成海さんが出演作を決めるときはどういう基準で選んできたのでしょうか?


自分が信じたシナリオで、それしかやりたくない、と思った時期もあったけど、そういう感じはなくなってきましたね。今は、楽しめる要素がひとつあればやってみよう!と思っています


――今回の『古都』のオファーを受けるときに、楽しめる要素になったのは何だったのでしょうか?


「フランスのパリでの撮影ですね(笑)。あ、オファーを受けた理由としては、監督から、お手紙をいただいて、それが嬉しかった、というのもあります」

 


 


――パリでのロケは確かに貴重ですね。どうでしたか?


「私、この作品では日本での撮影がなくて、パリでしか撮っていないんです。松雪さんやスタッフさんは、京都でのロケが終わってからフランスに行ったんですが、私はフランスでみなさんと初めて仕事をする、という感じだったんです。初めはアウェイな感じがあったんですが、そういう役でもあるので、いい感じに作用したかな、とは思います」

『古都』パリロケで起きた、これまでとの一番の変化


――パリではじめまして、は確かに特殊な状況ですね。その後みなさんとは仲良くなったりしましたか?


「スタッフのみなさんとは、撮影後にパリの街に飲みに行ったりしました。これまでの私は、現場が終わってからも仲良くする、なんてことはなかったんです。でも今回は、海外効果なのか、監督やスタッフの皆さんとすごく仲良くなって、日本に戻ってきてからも何かと集まるんですよ。それは、大きな変化ですね(笑)」



――他に昔と比べて、感じた変化ってありますか?


「今回の作品は、京都弁とフランス語、それに絵も指導してもらってから、撮影にのぞんだんです。そういう準備期間も、全部興味を持って楽しんでできました。昔はそうじゃなかったこともあったな、と思い出したりもするので、仕事をする上で楽しむっていうことは大事なのかもしれませんね」

(取材・文:霜田明寛 写真:浅野まき)


【関連情報】


映画『古都』公式サイト
監督:Yuki Saito
キャスト:松雪泰子,橋本愛,成海璃子,伊原剛志,奥田瑛二

©公益財団法人川端康成記念會/古都プロジェクト
11月26日(土)京都先行、12月3日(土)全国公開


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