日米で大きな格差! 「カウンセリング」をもっと身近に

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2016年12月01日 11:02  ノーツマルシェ

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ノーツマルシェ

日米で大きな格差! 「カウンセリング」をもっと身近に

以前よりだいぶ、カウンセラーの認知度が上がってきたとはいえ、まだまだ日本では、カウンセリング文化が定着しているとはいえないのが実情です。アメリカで活躍するサイコロジスト、表西恵さんの著書『アメリカ人は気軽に精神科医に行く』(※1)を読むと、アメリカに比べ、日本がいかに「心の病」がタブー視され、社会的偏見や治療の在り方に大きな差があるかがわかります。


 


■ 悩みや問題が生じるのは当たり前


日本人は、感情を表に出すことが苦手だと言われています。「何も言わなくても、私の気持ちを察してよね」と、なぜか言葉少なに多くを語らず、特にプライベートな内容に関しては、深刻な案件ほど口を閉ざしてしまう傾向にあるのではないでしょうか。


生きていると、悩みや問題が生じるのは当たり前。 迷いと選択の連続が人生です。それなのに、悩むこと自体を恥ずかしいと思い、誰にも相談できないと一人で抱え込んでしまう。これが日本人のストレス度や自殺率の高さにつながっているのではないでしょうか。


 


■ 世間体や見栄やプライドが邪魔をする?


島国である日本は、移民の国アメリカと異なり、個々の考え方の違いを尊重する文化が根付いていないのかもしれません。また、長い間、我慢が美徳とされてきた日本人は、「こんなことで相談するなんて恥ずかしい」と感じたり、見栄やプライド、世間体が邪魔をしている部分があるのかもしれませんね。


ここ最近、男性からのご相談が続いていますが、夫婦問題に特化したカウンセリングを行う筆者のもとを訪ねるというのは、よほど決心を要したことでしょう。 お会いしてお話を終える頃には、緊張の糸がほどけ、少し安堵している様子が伝わってきます。「もっと早く相談すればよかった」という声を聞くたびに、アウトプットの大切さを実感しています。


 


■ 日本はもっと生きやすい国になる


夫婦ふたりだけでの話し合いは、論点がずれがちとなり、売り言葉に買い言葉となって、喧嘩がエスカレートしてしまう傾向にあります。また、夫婦それぞれが思い込みや勘違いをしていることもよくあります。


夫婦問題の悩みや問題が深刻化する前に、もっと気軽にカウンセリングを受ける習慣が根付いてほしいと願っています。


夫婦問題に限らず、どんな悩みも気軽に専門家へ。「カウンセリング文化」が広まることで、日本人は今よりずっと生きやすくなり、幸せな人が増えていくと信じています。


[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー), 2016年12月1日]


 


【参考】
※1. 表西恵(2015)『アメリカ人は気軽に精神科医に行く』ワニブックス


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