三日坊主の原因は自分でなく他人 その意外な理由

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2017年01月26日 19:03  新刊JP

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『思い描いた未来が現実になる ゴールドビジョン』の著者、久野和禎さん
2017年がスタートして約1ヶ月。正月休みを使って新たな目標を立て、その達成に向けてがんばっている人も少なくないだろう。

だが、もし早くも挫折しかけているなら、正すべきは「三日坊主な自分」ではなく、あなたの周りの人間関係かもしれない。

これは、決して「他人のせい」にしているわけではない。というのも、目標を達成できるかどうかは、その人が普段どのような人たちと関わっているか、の影響を受けるからだ。

今回は、その関係について、『思い描いた未来が現実になる ゴールドビジョン』(PHP研究所刊)の著者であり、コーチングのプロである久野和禎さんにお話をうかがった。

■「現状維持を好む」脳の仕組みを利用した目標の立て方

――まずは、本書のキーワードである「ゴールドビジョン」がどのようなものかを教えていただけますか。

久野: いまの自分を変え、目標を実現し、人生の新たなステージに進むための方法論です。ひとことでいえば、「現状を超えたゴール」を設定して、それを実現していくためのものですね。

たとえば今、TOEIC400点の人であれば、「600点をとる」といったような、がんばれば手が届きそうな目標ではなく「950点をとる」という目標設定をする。

詳しくは後ほどお話ししますが、一見「ありえない」ゴール設定をすることで、脳のポテンシャルを引き出すことができます。結果、大きな成果をおさめることができるようになる。

このようなゴールを実現するための一連のプロセスをまとめたのが、ゴールドビジョンです。

――どのようにして、このメソッドが出来上がっていったのでしょうか。

久野:30代のころ、苫米地英人氏のもとでコーチングを本格的に学び、自分自身の人生に取り入れることにより、仕事で高い成果をおさめることができました。

その一方で、クライアントの方にコーチングを行なうなかで、現状にとらわれずに目標設定することの重要性を頭では分かっていても、なかなか実行に移せない人が多いことが分かってきた。

そして、「頭では分かっているのに、行動に移せない人」を見ていくうちに、人がブレイクスルーできるかどうかの鍵を握るのはコンフォートゾーンであると気づいたんです。

――コンフォートゾーンとは何ですか。

久野:その人が、そこにいて快適に感じる空間や状態のことです。たとえば、いつも満員の通勤電車に揺られて会社に行っている人は、「通勤の満員電車」と「運転手つきのリムジン」、どちらをコンフォートゾーンと感じるか。

答えは「通勤の満員電車」です。なぜなら、脳にとっては「慣れ親しんだ空間」のほうが快適だから。

脳は現状維持を好む。人は普通にしていると現状のコンフォートゾーンを維持するものなのです。

――つまり、現状を打破し、大きな成果を収めるためには、コンフォートゾーンを変えなければならない、と。

久野:その通りです。先ほどのTOEICの例でいえば、「600点とる」ことを目標にしてしまうと、脳は「この程度のゴールなら、今までどおりで大丈夫だろう」と判断し、現状=コンフォートゾーンという状態から抜け出せなくなってしまうのです。

――とはいえ、自分ひとりの力だけで、現状から抜け出すのは難しいのではないでしょうか。

久野:そこで考えていただきたいのが、コンフォートゾーンの最大の構成要素が「人」であるということです。

もし、あなたが会社を辞めて起業したいとしたら、今いる会社の人間関係の外に出ることがまず必要です。自分が目指したいゴールの世界、つまり「起業した人たちの集まり」に積極的に出ていくことが求められます。

話をまとめると、現状=コンフォートゾーンという状態から抜け出したいのなら、付き合う人間を変え、自分が目指すゴールの世界ですでに暮らしている人たちと関わっていくことが重要なのです。
(中編へ続く)

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