スマホやタブレットで練習できる「ハイテク手術トレーニング」

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2017年02月01日 10:12  FUTURUS

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FUTURUS

FUTURUS(フトゥールス)

手術経費節約が可能に?

外科医になるために不可欠なのは、いうまでもなく手術のトレーニングだろう。研修生たちは日々、練習を積まなくてはならないが、それには準備を含め出費がかさむものだ。この問題を解決するために、画期的なトレーニングプログラムが考案された。

ロンドンに本社を置くハイテク企業Touch Surgeryが、スマホやタブレットで手術の練習ができる、未来系・外科手術用トレーニングプログラムを制作したのである。現在、このプログラムに含まれている各種の手術トレーニングはなんと、200種類以上にも及ぶという。

Touch Surgeryの代表者、ジーン・ネーメは、各種インタビューに対し、以下のように語っている。「現役外科医たちに指導をあおぎ、彼らのアドバイスを大いに取り入れながら、このトレーニング・プログラムを開発しました。患者に対し最高レベルの手術をほどこすためには、当然のことながら、繰り返し手術の練習をすることが必要です。未来の外科医たちが、このプログラムによって、才能を最大限に開花させてくれることを信じています」

スマホとタブレットでシミュレーション

では、このトレーニングプログラムはどのようにして使うのだろう。

まず研修生たちは、シミュレーションコンテンツが映し出されたスマホやタブレットを手術室に持ち込む。執刀場面が出てきたら、画面をタップしたりスワイプしたりしながら、実演さながらの練習を繰り返し行うのである。それだけではない。ふだん、自宅でもタブレットを片手にシミュレーションによって練習ができるというわけだ。

ただ、スマホやタブレットでシュミレーションしながら練習をくりかえすだけで、実際に手術をしたときは大丈夫なのか?と、疑問を呈する人もいるという。患者の立場であれば、心配になるのも当然だろう。実際に人体に接して手術の練習をかさねてきた医師と、いわばバーチャルで練習をしただけの医師ではやはり腕に差があるのでは?と、不安を抱く人もいるという。

しかし、このトレーニング・プログラムの最大のメリットは、何度でもくり返し行えることにある。納得がいくまで幾度もリピートしつつ、執刀に慣れるよう場数を数多くふんでおけば、実際に複雑な手術を行う場合でも失敗することなく、あるいは最小限におさえることができるだろう、とTouch Surgery社は解説する。

社では今年、このトレーニングプログラムにAR(拡張現実)のプラットフォームを導入する予定を立てている。ARを取り入れたプログラムの全貌は、1月初旬にラスベガスで行われた消費者対象見本市において発表され、訪問者たちに大いにアピールしたそうだ。ハイテク技術をもってして練習をかさねた外科医が活躍する日はいつ、やってくるのだろうか?

【参考】

techcrunch

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