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美白化粧品の“進化”につながる新発見

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2017年02月06日 12:02  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

メラニン色素を可視化する新ツールを開発

 肌や髪の毛の色の源である「メラニン色素」を可視化する新しいツール「M-INK(エムインク)」の開発に成功したと、東北大学大学院生命科学研究科の石田森衛博士らの研究グループが発表しました。

 メラニン色素は、メラノサイト内部にある「メラノソーム」と呼ばれる特殊な小胞の中で合成されており、有害な紫外線から人体を守る重要や役割も果たしています。また、肌を作る細胞であるケラチノサイトに受け渡されることで、肌の暗色化、つまり日焼けが起こりますが、受け渡しの仕組みについてはほとんど明らかになっておらず、謎に包まれてきました。

 その理由として、ケラチノサイトに移動したメラノソームのみを効率よく顕微鏡で観察するのが困難であることが挙げられます。ケラチノサイト内の構造物が光の加減で黒っぽく見えることもあり、黒色のメラノソームとの判別が難しくなってしまうためです。メラノサイト内のメラノソームを観察する抗体などのツールもありますが、これらのツールではケラチノサイト内のメラノソームを効率よく認識することができませんでした。

偶然の発見で、開発へ

 研究グループは、メラノソーム輸送を行う新たな分子を探索する過程で、ケラチノサイト内のメラノソームも認識できる分子を偶然見出しました。この分子は、細胞内の物質輸送に関与するタンパク質の1種「Kiflc」。尻尾(テール)の部分に、メラノコアとよばれるメラノソームの内部を認識する性質があります。この性質を利用して、メラノソームを可視化するツールの開発に取り組み、新ツールの開発に成功、M-INK(Melanocore-INteracting-Kiflc-tail)と名付けました。

 M-INKは、メラノコアを認識するとともに、メラニン色素を持たないメラノソームは認識できないことから、成熟した黒いメラノソームであるメラニン色素を認識できると考えられます。実際に、ケラチノサイトに受け渡されたメラノソームも効率よく認識できたほか、共焦点蛍光顕微鏡で観察したところ、メラノサイト内とケラチノサイト内のメラノソームを区別することにも成功しました。

 メラニン色素の肌への過剰な沈着は、シミやそばかすの原因にもなっていることから、今回の研究成果は美白化粧品の分野で活用されると考えられています。従来の商品は、メラニンを作る酵素の働きを阻害するなど、メラノサイト側をターゲットとしていましたが、今後は、肌を作る細胞へシミの“素”を運ばせないなど、ケラチノサイト側をターゲットとした新商品の開発が進むことが期待されています。(菊地 香織)

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