平安貴族に腰痛持ちはいなかった!? 日本古来の習慣に見る腰痛対策のキモ

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2017年03月08日 18:04  新刊JP

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『腰・ひざ 痛みとり「体芯力」体操』(青春出版社刊)
早い人だと、20代で発症してしまう腰痛。

慢性的な痛みに悩まされ、巷にあふれる情報をもとに、体幹トレーニング、筋トレ、ストレッチ、マッサージなど様々な方法を取り入れてみたという人も少なくないのではないか。

だが、かけた時間やお金のわりに、効果をいまひとつ実感できずにいるのなら、知っておいてほしい言葉がある。それは「体芯」だ。

■「体幹」とは違う「体芯」とは何か

そもそも腰痛の原因とは何なのだろう。

『腰・ひざ 痛みとり「体芯力」体操』(青春出版社刊)の著者で、これまで高齢者を中心に3万人以上のパーソナルトレーナーを務めてきた鈴木亮司氏は、「腰痛の原因は、まだはっきり解明されていない」としながらも、「体芯に凝りがあると腰痛になりやすい」と指摘している。

体芯とは、みぞおちの裏側あたりの背骨から股関節につながっている「大腰筋」のこと。上半身と下半身をつないでいる唯一の筋肉であり、足と腰を動かす上で欠かせない部分だ。


(本書P13より転載)

■なぜ体芯が凝ると、腰痛になってしまうのか

なぜ、体芯の凝りが腰痛につながってしまうのか。その説明に入る前に、私たちの筋肉の仕組みについて簡単におさらいしておこう。

どんな筋肉も、その表面は筋膜に覆われている。この筋膜が運動不足や血行不良、疲労などによって硬くなったりよじれたり、引っ張られたりすることで痛みが発生してしまう。

特に大腰筋は股関節を通して足を動かすさまざまな筋肉とつながっているため、ここに不具合が出ると、その周辺の腰まわりの筋肉にも悪影響が出てしまう。逆にいえば、この大腰筋の凝りを解消することができれば、腰痛改善への効果が期待できるというわけだ。

■体芯の凝りを取るには、体芯を鍛えるべし

ではどうすれば、体芯の凝りを取ることができるのか。本書で紹介されている、「痛みとり『体芯力』体操」を取り入れてみるのは、ひとつ有効な方法だろう。

この体操は、背骨を動かす「前後、左右、ひねる」の三つの動作に、股関節を動かす動作を積極的に組み合わせたもの。日本人が古くからおこなってきた身体の動かし方を踏まえて考案されたものだという。

ちなみに鈴木氏によると、日本人は西洋人にくらべて大腰筋が細い。そのため日本人は昔から、大腰筋を鍛えるための動きを日常生活に多く取り入れてきたのだそうだ。たとえば、そのひとつが「すり足」だった。

すり足は、足をあまり上げず、腰とひざを前へ出すことで進む歩き方。こうした歩き方をしていると骨盤がしっかり動き、背骨にねじりの動きが加わるため、大腰筋が鍛えられるのだ。

本書では他にも、相撲や歌舞伎の世界のトレーニング法にヒントを得た、大腰筋を鍛えるための体操が多数、紹介されている。しかも、どれも30秒ほどでできるものでトータル10分もあれば実践可能だ。

腰痛はもちろん、ひざ痛にも効果のあるメソッドなので、長年悩まされてきたという人は、参考にしてみてはいかがだろうか。
(新刊JP編集部)

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