幼児の母親800人に調査
画像はリリースより
子育て中のママにとって、気になることのひとつが子どものアレルギーではないでしょうか。一口にアレルギーといっても、原因となる「アレルゲン」は多種多様。卵や牛乳、小麦などの食物、ダニやほこりなどのハウスダストのほか、春や秋には花粉も加わります。これらのアレルゲンが体内に入ることで、アレルギー症状が引き起こされますが、どこから入ってくるか知っているお母さんは意外と少ないようです。
雪印ビーンスターク株式会社が2歳児の母親800人を対象に行った意識調査によれば、アレルゲンが侵入する体の場所として最も認識されていたのが、鼻で約7割。次いで、皮膚と目が約5割、気管が約2割で、最も少なかったのが小腸で約1割でした。鼻や目は花粉症に代表されるアレルギー性鼻炎、皮膚はアトピー性皮膚炎と、察しがつく方が多いようですが、小腸は「どうして?」と感じる方もいるかもしれません。
小腸が関わっているのは、赤ちゃんに多い「新生児・乳児消化管アレルギー」という疾患で、「新生児ミルクアレルギー」とも呼ばれるものです。アレルゲンとなるのは牛乳や母乳が多いのですが、一般的な食物アレルギーと違い、じんましんや呼吸器症状などはみられず、嘔吐や下痢、血便など消化管症状が出るのが特徴。最も発症時期が早いアレルギー性疾患ではありますが、1歳までに約7割が治るといわれています。
皮膚からの侵入に注意
そもそも、アレルギー反応はどのように起こるのでしょう?皮膚や粘膜には、体内に物質が入ってこないようにする「バリア機能」と呼ばれる仕組みがありますが、何らかの原因で働かなくなると、ウイルスや細菌、アレルギーの原因となる食物などが入り込んでしまいます。すると、皮膚や粘膜の直下にいる「抗原提示細胞」が、これらの物質を“異物”として認識し、アレルギー反応が起きてしまうのです。
特に、湿疹などで皮膚のバリア機能が低下している乳児では、アレルゲンとなる食べ物が皮膚に接触することで感作が起こり、食物アレルギーを発症することがあるそうです。皮膚を経由した場合であっても、一度感作が成立してしまえば、アレルゲンとなる食べ物を食べると、食物アレルギーの症状が起こることになるため、小さなお子さんがいる方は注意が必要かもしれません。
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アレルギー性疾患は現在、これといった“特効薬”はありませんが、自己判断は禁物です。子どもにアレルギー症状がみられる時は、医師の診察を受けて、適切な治療を受けるようにしましょう。
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