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〜Vol.12〜 世界中の日本人の安全を守っている、領事局の仕事って?

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2017年04月04日 14:43  スタディサプリ進路

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スタディサプリ進路

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観光やビジネスを目的に、日本から海外に旅立つ渡航者は1年間に1600万人。さまざまな国に滞在する日本人の安全を守るのも、外務省の仕事です。

急増しているテロへの対策をはじめ、治安情況や、習慣・生活ルールも異なる海外では、日本で過ごす時とは違った注意が必要です。

では、日本人を守るための取組はどのように行われているのか。外務省領事局の西尾梨奈さんにお話を伺いました。

日本を出たら、“海外モード”!もしもの時、頼れるのは領事さん。

学校帰りに、授業や部活で疲れてしまって、ついつい電車で居眠りをしてしまう。

日本ではよくある光景ですが、海外ではありえないことです。寝ている間に財布を盗まれたり、いつ犯罪の被害に遭うかもわからない。

みなさんも海外旅行に行く時には、「ここは日本じゃないから気を付けなきゃ」という“海外モード”にならないと、せっかくの楽しい旅が台無し、なんてことになってしまうことも。

でも、いくら気を付けていても、トラブルに巻き込まれてしまうことがあるかもしれません。

言葉も文化も分からない国で、万一の時に頼りにしてほしいのが、各国の日本大使館・総領事館にいる領事です。大使館や総領事館は、海外に滞在している日本人を助け、必要な手続きなどを行う機関。

もしも、バッグを盗まれてパスポートもなくなってしまった!どうしよう……という時でも、大使館・総領事館で再発行などの手続きを行うことができます。

日本人が海外で過ごす間のサポートを担っているのです。

そして、各国の領事の業務をバックアップしている私たち領事局もまた、日本人が安全に、安心して海外での時間を過ごせるよう、さまざまな取り組みを行っています。



海外での安全意識を高めてもらうための、さまざまなプロモーション活動を展開中!

私は入省して1年目ですが、現在は海外における日本人の安全を守るための、外務省の取り組みの広報活動に携わっています。

みなさんにもぜひ知ってほしいのが、外務省が提供している海外安全情報配信サービス「たびレジ」です。

渡航先や渡航時期、連絡先を入力するだけで、その国の領事から危険情報や発生した事件の速報、自然災害の予報などを日本語でリアルタイムでお届けしています。

この「たびレジ」をもっと多くの人に知ってもらうために、ポスターやパンフレットを制作して、全国のパスポートセンターをはじめとする、海外渡航者の目に留まるようなスポットに設置するのも私の仕事。

ほかにもセミナーやSNSを使ったり、「春の海外安全強化月間」キャンペーンを打ち出したりと、さまざまなプロモーションを展開しています。

また、実際に「たびレジ」に登録した方がより便利に使えるように、メールで送信する文面も、ポイントを絞った見出しをつけて読みやすくするなど、一人でも多くの方に“海外モード”の意識を持ってもらえるような活動をしています。

【「たびレジ」では、渡航先や連絡先を登録することで、現地での危険情報をリアルタイムで受け取ることができます】(実際の「たびレジ」登録画面)

しっかり安全対策をして、どんどん海外でチャレンジしてほしい。

以前と比べると、観光でもお仕事でも、海外に出ていくハードルは下がっていると思います。

その一方で国外での危険性は日に日に高まっているのが現実。

高校生のみなさんも連日のようにテロ関連の報道を目にすると思いますが、残念なことに、今、テロはとても身近なものになってきているんです。

以前は、政府組織や軍事機関が標的になっていましたが、最近のテロ事件では、レストランや駅など、一般の方が多く利用する施設もターゲットになってきています。

2016年に発生したバングラデシュ・ダッカのテロ事件では、レストランが襲撃され、現地に滞在していた国際協力事業に携わる日本人の方も被害に遭いました。

海外には日本にはないたくさんの魅力や可能性があるのも事実であり、危険だからといって、海外旅行に行く人が減ったり、世界で活躍する日本人が減ってしまうのは残念なことです。

日本人が安心して国外へ渡り、どんどん挑戦してもらうためにも、現地での日本人の安全を守る領事の役割はますます重要になってきていると思います。

と同時に、やっぱり“自分の身は自分で守る”のが基本。みなさんにもしっかり安全対策をして、海外に向かってほしいと思います。

私たち領事局も、日本人のみなさんが被害に遭わないようにするために、情報提供や注意喚起により一層、力を入れていきたいと思っています。

【大学生の時に訪れたパリ・セーヌ川にて。おしゃれなパリジェンヌはニットにデニムというシンプルな格好が基本。「こんな格好をしているのは日本の若い女の子くらいだから、スリ等に狙われやすいよ!」と当時の自分に教えてあげたい気持ちでいっぱいです(笑)】

国と国との交渉も、ひとりの幸福に結びついている。

領事局での私の仕事には、他にも海外での日本人の利便性を確保することも含まれています。

代表的なのがクルマの運転免許証。

海外に長期滞在してクルマの運転が必要な時、日本で取得した運転免許証でそのまま運転できるわけではなく、その国の運転免許に切り替える必要があります。

しかし、すべての国で切り替えがスムーズにできるとは限らず、その国の言葉で試験を受けなければならないこともあります。

そこで、手続きをもっと簡略化してもらうよう相手国の政府に働きかけたり、逆に相手国の人が日本国内で運転免許を取得する際の要件を調整したりと、交渉を重ねていきます。

ほかにも日本で罪を犯し服役している外国人受刑者が、円滑な社会復帰のために本国の刑務所で刑期を送ることができるよう、本国に移送するための手続きなども担当しています。

一般的に外務省の仕事は国と国との交渉が中心なのですが、私が携わる領事局の仕事の多くは、一人一人の国民にとても身近な仕事ばかり。実際に、海外にいる日本人の方とやりとりしたりすることもあって、本当にダイレクトにみなさんの声が聞こえる現場だと思っています。

そんな私ですが、今後はイギリスへの留学、さらにその後の大使館での勤務も予定されており、これから外交官としてキャリアを重ねていきたい。そんな未来の仕事の中でも、より多くの人を幸福にできる仕事ができたらいいなと考えています。

【領事局のマスコットキャラクター、パスポくん】

西尾さんの受験必勝法

高校時代は毎日、とにかく必死に勉強していました。それでも、机の前にじっと座って勉強するよりも、自分なりの勉強方法を考えて受験の準備を進めていました。

その中で私に向いていたのは、カラダを動かして、全身で覚えていく方法です。

たとえば英語は海外のニュースを聞いて、すぐに口に出して単語や発音を覚えていきました。

社会科の暗記モノでも教科書を音読して覚えていましたし、手を動かして、書いて覚えることも効果がありました。

地理では白紙の世界地図に色を塗って自分だけの地図をつくるんです。世界地図と色鉛筆を抱えて図書館に行って、さまざまな分布をひたすら色分けしていました。

世界史でつくったのは、巻物。同時代で起こった出来事を横に並べて書いていき、その紙を下につないだら、大きな巻物のようなものになります。書いている途中でも覚えられますし、ベッドに広げて、寝転んで眺めているだけでも覚えられるのでオススメですよ。


高校生のみなさんへ


もともと引っ込み思案な性格だった私は、そんな自分を変えるために、あえてさまざまなことへのチャレンジを続けていました。

大学でベンチャー企業の立ち上げに携わった時のこと。もちろんメンバーはみんな起業なんてはじめてなので、手続きなど毎日が分からないことばかり。どうしても不安になってしまいますが、そんな時に自分を奮い立たせてくれたマジックワードが、「どうせ」と「なら」。

「“どうせ”できないんじゃないか」ということでも、「私“なら”できる」と変えることで次へ向かう勇気が湧いてきます。それに、「どうせ」と「なら」を足して“どうせなら”にすることで、たとえピンチでも、貴重な経験ができるチャンスだと思えてきませんか?

今まで知らない世界に飛び込むのは怖いこともありますが、「どうせ」と「なら」の精神で、今まで挑戦してこなかったことや、自分には難しいと思っていることにも、ちょっと背伸びしてチャレンジしてほしいと思いますね。

「たびレジ」の広報アイテム




海外旅行や現地での生活を思い切り楽しんでもらうために重要なことは「情報収集」と、「海外モード」の意識づけ。そのきっかけとなる「たびレジ」を知ってもらうために、外務省ではさまざまな広報活動を行っています。

プロフィール

西尾梨奈外務省 領事局・政策課
平成28年 外務省入省
世界には、生まれた環境によって命の危険にさらされる、世界の子供たちがいる現状に憤りを感じて、高校生の頃に外交官を志す。入省時には他の省庁とも迷ったものの、省内の雰囲気と、人対人で外交を進めていく外交官の仕事に魅力を感じ、外務省への入省を決意した。

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