〜Vol.4〜 日本と巨大なアフリカが話し合う、アフリカ開発会議(TICAD)とは。
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2017年04月04日 15:43 スタディサプリ進路
みなさんはTICADという国際会議をご存知でしょうか?
これは日本とアフリカの各国及び共催機関で行われる国際開発会議のこと。
2016年8月27日,28日に第6回目が開かれます。
TICADを支える北川さんにアフリカと付き合う理由とやりがいを聞きました。
12億人が、多種多様な環境や文化の中に暮らす、スケールの大きな「機会と希望の大陸」。 それがアフリカ。
【54カ国もの国が集まるTICAD。 さらに2国間での対話もおこなうためタイトなスケジュールになることも多いのです。 】
TICAD【Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)】という名称で、日本がアフリカとの対話を始めたのは、1993年に遡ります。
冷戦が終わり、欧米先進国が急速にアフリカへの興味を失っていた時代でもありました。
そんな中、日本がアフリカに注目したのは、世界の開発途上国の約7割を占めるアフリカ(49か国中34か国がアフリカの国々)に対する支援を行う必要性を感じたことに加えて、豊富な資源や増え続ける人口を背景とした巨大なマーケットなど、ビジネスパートナーとしてのアフリカにも限りない可能性を感じたから。
国際機関などの共催者たちとともに、日本がしっかりとアフリカと友好関係を築くことで、将来に渡って世界がアフリカを応援するような、よいパートナーシップの形をつくりたいと考えたのです。
こうして始まったTICADは、だからこそ「日本が一方的に援助を行う」という関係ではなく、アフリカが「将来的に自信を持って自立できる」ことを目的としたものでした。
こうして日本は、ずっと、アフリカの“パートナー”として、「アフリカの開発のためには何が必要なのか」という対話をアフリカ各国と行ってきたのです。
TICADにとって、今年は記念すべき年!
【太陽のように明るいアフリカの人々の笑顔には癒やされることも多いです。 現地の結婚式に招かれたときの一コマ。 】
ところで、みなさんはアフリカンタイムという言葉を知っていますか?
アフリカでは、日本よりも時がゆったり流れているように思えます。
たとえば、招待状にパーティーの開始時間が19:30と書かれていれば、人が本格的に集まり出すのは20:00過ぎという感覚。
ですから、会議をしたり、現地の人たちとプロジェクトを進めるときには、時間感覚の違いに驚くことも(笑)。
彼らからしたら、「日本人はなんで、そんなにセカセカしてるの?」という感じでしょうね。
こちらとしては、ハラハラすることがありつつも、次第にそうした感覚にも慣れてきたり、逆に彼らも、日本人が時間をきっちり守る人々だということに気づいてくれたり、お互い歩みよって付き合い方を見つけています。
他にも、日本らしさが広まった例として、「KAIZEN(改善)」があります。
整理、整頓、清掃、清潔、規律。
皆さんも学校の掃除の時間などで気を付けていますよね。
こういった、仕事を効率的に安全に行うために日本人が日常的に実践してきた考え方が、アフリカの人々に新鮮に受け止められ広まっています。
エチオピアでは、エチオピア工業省に「カイゼン機構」が設立され国民的な運動に。
アフリカの人たちが、私たちによい影響を受けたように、私たち日本人も、もっともっとアフリカを知り、刺激を受けて学び合う。
そういう関係になったら、世界は、きっともっと面白くなるような気がします。
北川さんの受験必勝法
【ボツワナバスケット】
文房具入れにしているボツワナバスケット。
ボツワナの文化に欠かせない工芸品で、ヤシの葉を割いたものを編みこんで作られています。
贈答用として、大統領から海外の首脳陣に贈られることも多く、その際は大きなお皿形で、複雑な図形が編み込まれたもの。
素朴さの中にもボツワナのプライドが感じられる名産品で、アフリカグッズの可愛らしさにほっこり癒やされています(笑)
プロフィール
北川 典外務省 国際協力局 国際保健政策室/TICADVI事務局保健サブ班
2005年外務省入省
仙台の大学で教育学を学んだ後、外交官を目指す。 入省後は在ボツワナ大使館や在シカゴ総領事館などに赴任。 TICADには5回目の会議から関わり、二国間会談を担当。 TICADVIやG7伊勢志摩サミットでは、保健分野の内容策定に携わる。 ボツワナで撮った美しい風景写真は現在在ボツワナ大使館のHPで確認できる。 高校時代には、バスケットボール部、書道部、写真部、など様々な部活に入りながら、自分の幅を広げたそう。
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