私立大学に通う就活生が、4月12日、ドワンゴの1次面接の内容を自身のブログで公開し、ネット上で物議を醸している。タイトルは「ドワンゴ1次面接に行ってきました,面接内容を書き起こして,反省も書きます」というもの。
情報系学部で学ぶこの学生は、ドワンゴのエンジニア職に応募していた。ブログ記事は、スマートフォンで録音していた内容を書き起こしたもので、次のようなやり取りがそのまま公開されている。
学生「ただ企画とかは…自分はマジョリティじゃないというか、所謂変わり者だなと、まあ、自覚していて」
人事担当者「まあうちも変わり者が多い」
学生「マジョリティに受ける企画というものがよくわからないかもしれない」
企業に対して「全部webで過去問を教えてほしい」と要求
投稿者は面接を振り返って「自分にムカつく」と反省している。人事担当者が、自作のゲームやプログラミングなどで「見てほしいという物があれば言って欲しい」と何度も言ってくれたのに、「引け目があって」言い出せなかったようだ。
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学生は、選考途中にも関わらず、面接内容を公開している。これについては「面接のオープン化を勝手に進めたかった」からだと説明する。友達の多い学生はどのみち面接内容をLINEで教えあうのだから、「平等性」の観点から「全部webで過去問を教えてほしい」というのだ。
この投稿に対して、「こういうの公開する権利はたとえ企業がNGといおうが守られるべき」と擁護する声もあった。
「企業側が『もしかしたら録音されてるかも、公開されるかも』と思ってくれるだけで効果ある」
たしかに、企業名と面接内容がオープンになれば、圧迫面接やセクハラを防止することにつながる可能性はある。
一方で、許可も取らずに公開するなんて「どんなに優秀でも絶対に採用したくない」といった声も多い。「こういうの許可なしで晒しちゃう人は入社後もなんかやらかしそうと思われるのでは」というのだ。
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人事部長「面接の公平性の観点からすると公開は好ましくない」
しかし、公開した内容がネット上で話題になるとドワンゴから釘を刺されてしまった。同社の人事部長が同日、ツイッターで「今後は控えていただきたい」と投稿した。
「悪意がないのは伝わりますし内容に問題はないと思うので今回については咎めたりしませんが、『面接の公平性』の観点からするとやはり公開されるのは好ましくはないため、今後は控えていただきたいです」
学生は、「全世界に公開しておく方がOB訪問みたいな形より公平」だと考えているが、「人事部長に言われて公開するほど強硬な意志を持っているわけではない」ため今後は公開を控えるという。
ネット上では、「人事部長の対応が感じがいい。ちゃんと公開を控えてほしい理由を添えて今後はお断り、今回はお咎めなし」といった声も出ていた。学生は内定をゲットすることができるだろうか。
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