フェラーリのテーマパーク、その名も「フェラーリ・ランド(Ferrari Land)」が4月6日、スペインにオープンした。フェラーリのテーマパークは中東のアブダビにあるフェラーリ・ワールドに次いで2つめで、ヨーロッパでは初である。
フェラーリ・ランドはスペイン・バルセロナ近郊のタラゴナ(Tarragona)にある。バルセロナ空港から海岸沿いに南へおよそ100km、クルマで約1時間の距離だ。例年、5月前半にはバルセロナ・カタルーニャ・サーキットでF1スペインGPが開催される。サーキットはバルセロナ空港の北約30kmにあるので、F1見に来たついで、というわけにはいかないかもしれないが、魅力的な施設ができたのは確かだ。
ニュースに触れて思い出したが、昨年のF1スペインGPではパドックにあるフェラーリのホスピタリティに精密なジオラマを運び込み、2017年の開業を盛んにアピールしていた。そしてそのジオラマは、フェラーリ・ランドが大規模で、アトラクションが充実していることを感じさせるに十分だった。
東京ドーム1.5個分の広大な敷地に11のアトラクションが配されている
敷地面積は7万平方メートルもある。広さの単位としてよく用いられる東京ドームを引き合いに出すと、1.5個分だ。何もないところに唐突に現れたわけではなく、ポルト・アベンチュラと呼ぶリゾートパーク内に建設された。東京ディズニーリゾートに例えれば、東京ディズニーランドに後から加わった東京ディズニーシーの位置づけである。
投資額は1億ユーロ(1ユーロ116円として116億円)以上。ポルト・アベンチュラはすでに年間400万人の集客があり、その半数がスペイン以外からの来場者だという。フェラーリ・ランドの開業によって幅広い地域から来場者を呼び込み、年間100万人の来場者を上乗せする狙いだ。
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■わずか5秒で最高速度の180km/hに達する高速ジェットコースター
112mの高さから落下する高速ジェットコースター「レッド・フォース」
目玉のアトラクションはレッド・フォース(Red Force)だと、フェラーリ・ランドは位置づけている。ヨーロッパ随一の高さと速さを誇る垂直コースターで、112mの高さから落下するように滑り出し、わずか5秒で最高速度の180km/hに到達するという。フェラーリ・ランドのシンボル的なアミューズメントと言っていいだろう(乗り物はF1カーの形を模している)。
もっと強烈なスリルを求めるなら、スリル・タワー(Thrill Tower)と名付けられたフリーフォールがおすすめ。頂部がピストンの形をしているのがお茶目だが、言われなければ気づかないかもしれない……。
レーシング・レジェンド(Racing Legends)とフライング・ドリーム(Flying Dreams)は、体験型アトラクション。来場者は時空を飛び回りながらフェラーリのF1とGTにまつわる歴史を体験することができるという。マラネロ・グランレース(Maranello Gran Race)は、GTカーをドライブする体験が味わえるアミューズメント。ピットストップを体験できるコーナーもあり、大人だけでなく子供も楽しめるドライビングシミュレーターを用意している。
来場者のターゲットはフェラーリのファンやエンスージアストだが、アミューズメントの種類からもわかるように、純粋に遊園地として楽しめる場所になっている。家族でも楽しめるのが、フェラーリ・ランドのコンセプトだ。
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客室250室のフェラーリ・ホテルも開業予定。詳細は不明だがフェラーリのブランドコンセプトで統一されているのは間違いない
11のアトラクションで遊んで終わり、ではない。ポルト・アベンチュラ内には250の客室を備えたフェラーリ・ホテル(もちろん、五つ星である)の開業も控えている(開業時期や正式名称は未発表)。F1カーのノーズとフロントウイングを模した外観が特徴だ。
内装がフェラーリのブランドコンセプトで統一されていることは間違いなく、ファンにはたまらない宿泊施設になることだろう。完成予想イラストを見ると、ノーズを模したルーフの上をカプセル状のユニットが行き来しており、遊び心ある仕掛けも用意されているようだ。
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