夫はこうして伸ばす! 男をさりげなく立て、奮起させるための方法

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2017年04月21日 18:04  新刊JP

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『「だから女は」と言わせない最強の仕事術』の著者、朝倉千恵子さん
夫に出世してもらいたい。
あなたが今そう願っていたとして、普段、夫に対しどんな働きかけをしているだろうか。

健康的な食事を作る、家にいるときはリラックスしてもらえるようこまめに部屋を掃除しておく、仕事の愚痴を聞いてあげる……。働きかけ方のパターンは色々だが、具体的な行動を起こす前に理解しておきたいことがある。

それは、男性がパートナーに対して本能的に欲する「支え」とはどのようなものなのかということ。

そのヒントを探るべく、今回は、『「だから女は」と言わせない最強の仕事術』(こう書房刊)の著者である朝倉千恵子さんにお話をうかがった。

■女性的な部分を多く持つ男性ほど出世の可能性が高い?

――インタビューの前編では、女性が管理職になった場合、どう振る舞うべきか等、働く女性が直面しがちな悩みとその解決法を中心にお話しいただきました。ところで、本書の想定読者は、女性「のみ」なんでしょうか。

朝倉:そんなことはありません。むしろ男性の方にも読んでいただきたいです。なぜなら、私の目から見て、日本の男性は女性をあまりに神秘化しているように映るからです。

――なぜ、そのように感じるのでしょうか。

朝倉:目の前で女性に泣かれると、何か一大事があったのだと思ってしまう男性は少なくありません。でも、これはまさに女性の神秘化にほかならないんです。

ここで理解していただきたいのは、男性と女性とでは、どんなとき涙が出るかに、大きな違いがあることです。

女性は脳の様々な箇所が感情と連携するようにできており、様々な出来事がすぐに感情に結びついて、涙が出やすい。一方、男性の場合は、感情を司る部分が脳の一部に集中しているため、言葉や行動が感情に結びつきにくいのです。

男性は女性部下に泣かれても、あまり大ごとだと思わず、受け流すぐらいでちょうどいいんですよ。

――たしかに、いまお話してくださったことというのは、女性部下を抱える男性上司にとって重要だと思います。

朝倉:また、女性にモテず、女性の本質を分かっていない男性ほど、「俺についてこい!」といった、マッチョスタイルのマネジメントをしたがります。でも、これでは女性はついてこない。

これからの時代、女心を分かっている男性管理職が多ければ多いほど、その組織は伸びていくといっても過言ではありません。その意味では、「女性脳」的な傾向を強く持つ男性ほど出世しやすいとも言えます。

――「女性的な部分を多く持つ男性ほど出世の可能性が高い」というお話は興味深いです。

朝倉:「出世する男」といえば、ひとつ思い出す話があります。

私の名刺には、弊社代表取締役という肩書のほかに「嘉祥流 観相士」とも印字されていますが、これは観相学、つまり人相や手相などの形状を見て、その人の持つ性質や運命を判断したり占ったりする学問のなかのある流派なんですね。

以前、この流派の導主である藤木相元さんと直接お話しさせていただいた際、「『癒し系女性』が日本の男をダメにした」とおっしゃっていたことがありました。この言葉には、思わず「なるほど」とうなりましたね。

毎日毎日、やさしい奥さんから「あなたは、そのままでいいのよ」と言われ続けた男性は、十中八九、労働意欲をなくしてしまう。でも逆に、口うるさいくらいに発破をかけてくれる奥さんを持った男性はやっぱりよく働く。

実際、出世した男性の陰には必ず、うまく発破をかける女性の存在があります。

――いまのお話をうかがいながら、インタビュー前編でお話しいただいた「励まし型リーダー」のお話を思い出しました。女性が男性を「励ます」という形でイニシアチブをとるという考え方は、夫婦間にも応用できるものなのですね。

朝倉:そうですね。夫が仕事で何か大きなミスをしてしまったとして、「なんでこんなこともできないのよ!」と責めるのではなく「あなたらしくないわよ」と諭す。

また逆に、良い結果を出したときは、「えっ!? あなたそんなこともできたの?」と驚くのではなく、「あなたならきっとできると思っていたわ」と一緒に喜んであげる。

どんなときも、全身全霊で「あなたのことを信じている」というメッセージを送ることで、男性はものすごい力を発揮します。

要するに、夫のことを立てつつも、ちゃんとお尻を叩いてあげることが大切です。だからこそ、私はよく働く女性に「賢くあれ」とアドバイスするんですよ。我を通そうとするのではなく、まずは男性を立てる。男性を立てれば、めぐりめぐって女性もぜったいに立ててもらえる瞬間が来ますから。

「今日の私があるのは、支えてくださったまわりの方のおかげです」と、サラリと言える女性がもっと増えていってほしいと強く思っています。

――最後になりますが、読者の皆様へメッセージをお願いします。

朝倉:愛されるにはわけがある。疎んぜられるにもわけがある。どうすればまわりから好かれるのか、その在り方を学べば怖いものはないということを、この本を通じて働く女性たちにお伝えしたいです。

「支えられて生きているということ、支えられて今があることを忘れてはならない。社員さんを大事にしいや、社員さんの家族も大事にしいや……」。これは私の父の教えです。

謙虚さを忘れず、私自身もさらに凛として生きられるように、日々、慢心することなく、精進していこうと改め心に誓っております。
(新刊JP編集部)

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