弁護士が解説!「ママ友トラブル」は法的手段で解決できるのか

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2017年04月24日 22:03  &Mama

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出典:https://www.shutterstock.com/


新年度が始まり、お子さんもママも新しい友達コミュニティを作り始めたころだと思います。既存のママ友コミュニティに入る場合も、新規のコミュニティの場合も、ママ友同士でトラブルに発展してしまうことが少なくありません。


そこで今回は、弁護士の筆者が、“よくあるトラブル事例と解決方法”について、法的観点を交えて解説したいと思います。




よくあるトラブル事例3つ

ママ友同士でよくあるトラブルは、


(1)非常識な頼み事や対応をされる
(2)無視される、ママ友SNSに入れてもらえない
(3)悪口を広められる、公開の掲示板・SNSに悪口を書き込まれる


の3つが挙げられます。


いずれにせよ、お子さん同士の関係性に波及してしまったり、学校や保育園の情報がシャットアウトされてしまったりすることを考えると、何かしらの対応をすべきか非常に困ってしまいます。


だからといって、気持ちを押し殺してまで、このようなママ友を我慢しながら相手にしていても参ってしまいますよね。


適度な距離を保ち、相手にしないほうがよいでしょう。



「法的手段による解決」が可能なケース

出典:https://www.shutterstock.com/


とはいえ、放置するのも我慢ならないケースがあるのも当然でしょう。以下に、“法的手段による解決”が可能な事例を紹介します。


(1)ケガを負わされたり、ものを壊されたりした場合


ママ友本人はもちろんママ友のお子さんからケガを負わされたり、物を壊されたりした場合は損害賠償請求が可能です。明らかにママ友やママ友のお子さんが悪い場合、通常は謝罪や弁償がされることが多いですが、なかには「その程度のことで騒がないでほしい」などと言う親もいます。


請求金額や時間的コスト、ママ友一家との関係性にもよりますが、「騒がないでほしい」と言われたときも泣き寝入りせず毅然と対応したいところです。 ママ友やママ友のお子さんに貸した物が戻ってこない場合も、返還請求をすることになるでしょう。



(2)SNS等に悪口を投稿された場合


最近よくある事例としては、他のママ友に悪口を言われるにとどまらず、インターネット上の掲示板・SNSに悪口を投稿されてしまうケースがあります。インターネット上に書かれてしまった場合、内容が悪質なもの(名誉毀損に当たる場合)であれば削除請求や書き込んだ人への損害賠償請求が可能です。


ただし、損害賠償請求を行う場合、ママ友が本当に書き込んだということを特定・立証しなければなりませんので、弁護士以外では対応が困難です。他方、認められる損害賠償額は10万円から50万円程度であり、時間的・金銭的コストと割に合うかと言われると……というところです。


もっとも、あるママ友たちグループが、別グループ複数のママ友や家族の悪口を投稿していたケースでは、お金をみんなで出し合い、割に合わなくても請求したいということもありました。


なお、最近、インターネット上の書込みにつき、削除代行業者が格安で行う宣伝をしていることがありますが、弁護士でない代行業者が削除請求業務を行うことは重大な違法行為です。2017年2月には、ネット記事削除ビジネスの違法性が認定されるケースも起きています。(また、実際に代行業者が適切に業務を行う保証は一切ありませんのでご注意ください。)



ママ友コミュニティに入れないと辛いと思いますが、無理して合わない人たちと付き合い、苦痛な時間を過ごすこともさらに辛いと思います。


合わない人や非常識な人と付き合っているとそれだけトラブルに巻き込まれてしまう可能性も高くなってきますから、適度な距離感を保ちストレスをためない方策を考えていきましょう。



【参考・画像】


※ ネット記事削除ビジネスの違法性認定 東京地裁 – 朝日新聞デジタル


※ lightwavemedia , everything possible / Shutterstock


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【著者略歴】


※ 木川 雅博・・・星野法律事務所(港区西新橋)パートナー弁護士。損害賠償・慰謝料請求、不動産の法律問題、子どもの事故、離婚・男女間のトラブル、墓地・お寺のトラブルその他、法人・個人を問わず様々な事件を扱っています。


このニュースに関するつぶやき

  • 何かしらの事案が発生した場合は法的措置で解決は出来るだろうけど、根元は解決出来ない。女性は感情的になり易いから、一旦そうなった場合は、いくら理屈を述べても理解して貰えない。例え自分が正しくても、逆効果になる場合の方が多い。
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